新生児の病気
新生児の病気
出産によって起こる特有の変化や病気があります 新生児とは、出生した日を日齢0とし、日齢28未満の赤ちゃんのことをいいます。ただし一般的には大まかに、出生してか…
新生児仮死
どんな病気?酸素が胎盤から十分に供給されず、胎児が仮死状態で生まれてくるものです。 症状 仮死の程度は、全身症状でみるために評価がむずかしく、世界的にアプガース…
産瘤
どんな病気? 分娩時の圧迫による頭部のむくみです。生後2~3日で自然になくなります。 原因 産道から胎児がでてくるとき、産道内にある部分は圧迫されていますが、外…
頭血腫
どんな病気? 胎児が産道を通過する際に外力を受け、頭蓋骨の骨膜の一部が剥離したり、血管が破れたりしてできる血腫(血がたまったもの)です。 症状 生後数日のあいだ…
帽状腱膜下出血
どんな病気? 頭部が暗赤色にはれ、ときには大出血を起こし、貧血やショック状態になることがあります。 症状 生後数時間から1日のうちに出血がすすみ、頭部が暗赤色に…
新生児の頭蓋内出血
どんな病気? 頭蓋骨の内側に起こる出血で、頻度は少ないですが、発症すると重篤な場合が少なくありません。 症状 場所により硬膜下出血、くも膜下出血、脳室内出血、脳…
分娩まひ
どんな病気? 胎児が産道をとおるとき、末梢神経が圧迫されて、顔面や腕などにまひが起こるものです。 症状 顔面神経まひは、口がゆがんだり、まぶたが閉じなかったりし…
新生児の鎖骨骨折
どんな病気? 胎児が産道をとおるとき、体の一部が引っかかって骨折することがあります。ほとんどが鎖骨骨折です。 症状 骨折のある部分をさわるとはげしく泣いたり、そ…
新生児の呼吸障害
どんな病気? 分娩の過程で胎便吸引症候群、気胸、一過性過呼吸、新生児肺炎などの障害を起こすことがあります。 症状 多呼吸、うなり声、陥没呼吸(胸骨下や肋間が息を…
生理的黄疸
どんな病気? 生後2~3日めから肌の色が黄色みを帯び、4~5日ごろピークになりますが、しだいに消えていきます。 原因 胎児は赤血球が多い多血症の傾向があり、赤血…
初期嘔吐
どんな病気? 生後1~3日以内に起こる嘔吐のことです。 症状 数回吐いても、たいがいは3日以内におさまります。それ以上吐き続ける場合は消化管の異常が疑われます。…
新生児メレナ
どんな病気? 生後5日くらいまでに消化管出血(吐血または下血)や頭蓋内出血を起こします。 症状 吐血や下血を起こします。皮下出血や臍出血、まれに頭蓋内出血を起こ…
臍炎・臍肉芽腫
どんな病気? 臍帯が乾燥して自然にとれたあと、へその周囲が赤くジクジクしているものが臍炎、赤いベタベタした組織が盛り上がってきているものが臍肉芽腫です。 症状 …
臍ヘルニア
どんな病気? 一般に、出べそと呼ばれるものです。 原因 新生児のへそはやわらかいので、強く泣くと飛び出すことがあります。 腹筋がしっかりしてくるとおさまるので…
新生児中毒疹
どんな病気? 生後2~3日までに、全身に赤い発疹ができます。 原因 生理的なものといわれています。 治療 数日で自然に消えるので、治療の必要はありません。
乳児脂漏性湿疹 (新生児)
どんな病気? 生後1~2週間ごろから、頭皮や眉、小鼻のあたりに黄色いうろこのようなものが付着します。 症状 毎日スキンケアをしていれば3~4か月で落ち着きますが…
カンジダ皮膚炎(皮膚カンジダ症)
どんな病気? 肛門の周囲に赤いブツブツができ、炎症を起こします。おむつかぶれが治りにくいときには、これを疑います。 症状 肛門のあたりよりも、その周辺のほうが赤…
鵞口瘡(カンジダ性口内炎)
どんな病気? 口の中にカンジダ菌が増殖するもので、新生児にとても多い病気です。 症状 口の中に白いミルクかすのようなものがたくさん付着し、とれなくなります。 原…
新生児結膜炎
どんな病気? 細菌やウイルスに感染して起こる結膜の炎症で、目が充血したり、目やにが異常に多くなります。 原因 新生児はまぶたがあかないくらい目がむくんでおり、た…
先天性鼻涙管閉塞
どんな病気? 鼻涙管がとおりにくかったり閉塞しているため、涙の流れが悪かったり、つまったりします。 症状 片方の目だけから涙がでます。また、細菌感染を起こしやす…
口唇裂・口蓋裂
どんな病気? 上唇や上あごの奥の口蓋が、生まれつき裂けているものです。 治療 ほ乳がむずかしい場合は、入院してチューブで栄養を与えます。口唇裂の手術は、生後3~…
先天性食道閉鎖症
どんな病気?生まれつき、食道が途中で切れて袋状に閉鎖していたり、気管とつながっている形態異常です。たいがいは胃側の食道と気管がつながっています。 症状 先天性食…
胆道閉鎖症
どんな病気?生まれつき、または生まれてすぐ、肝臓でつくられた胆汁を腸に送る胆道が閉鎖されている形態異常です。頻度はまれですが、重篤な病気です。 症状 出生直後は…
先天性心疾患
どんな病気? 生まれながらにもっている心臓の形態異常で、100人に1人の割合でみられます。 症状 先天性心疾患のなかでもっとも多いのが心室中隔欠損(「心室中隔欠…
尿道下裂
どんな病気? 男の子の病気で、尿道口が陰茎の先端より手前(亀頭部、陰茎部、陰嚢部、会陰部)にある形態異常です。 治療 亀頭部下裂で排尿に不都合がない場合は、ほと…
先天性尿道閉鎖・狭窄
どんな病気? 尿道のどこかが閉鎖もしくはせまくなっている、生まれながらの形態異常です。 症状 尿道が閉鎖している場合は腎臓に尿がたまるので、出生前の超音波検査で…
早期産の低出生体重児に多い病気
未熟さが原因で引き起こされやすい病気があります 低出生体重児は2500g未満で生まれた新生児のことをいいますが、体重が少なくても正期産であれば、臓器の機能は成…
未熟児無呼吸発作
どんな病気? 呼吸中枢の未熟さにより、呼吸が止まってしまうものです。 原因 在胎34週未満で、より早期産である赤ちゃんほど、呼吸を休んでしまうことが多くあります…
呼吸窮迫症候群
どんな病気? 肺のはたらきが未熟なため、呼吸困難におちいるものです。 原因 肺はサーファクタントという物質によって、ふくらんだ状態を保つことができます。在胎22…
動脈管開存
どんな病気? 生後、自然に閉じるはずの動脈管が閉じていない状態で、大動脈から肺動脈に血液が流れ込んでしまうため、呼吸困難におちいります。 原因 動脈管は大動脈と…
ほ乳障害
どんな病気? ほ乳は呼吸、吸う力(吸てつ)、飲み込む力(嚥下)の調節によって行われますが、これらの機能の未熟さにより、口から栄養がとれない状態をいいます。 治療…
脳室周囲白質軟化症
どんな病気? 未熟性による脳の障害で、脳性まひの最大の原因といわれ、とくに足の運動障害を多く引き起こします。 原因 原因はよくわかっていませんが、脳の血管の発育…
未熟児網膜症
どんな病気? 網膜の血管の発達が未熟なために、網膜に血管のない部分ができ、放っておくと、失明することもあります。 症状 早く生まれたために、網膜の血管の発達に障…
低カルシウム血症
どんな病気? 血液中のカルシウム値が低い状態で、ビタミンDも欠乏すると未熟児くる病を引き起こします(「未熟児くる病」)。 治療 たいがいは自然に治りますが、重症…
未熟児貧血
どんな病気? 出生時の体重が2000g以下の未熟児に多く、顔色が白くなります。 原因 体の成長に造血機能が追いつかなくて鉄分が不足する場合や、造血機能そのものが…
母子感染による病気
分娩による母子感染は予防が可能です 分娩による母子感染には、ウイルスによるもの、細菌によるものなどがあり、母体が感染しているかどうかは、妊娠中の血液検査や感染…
乳児HIV感染症
どんな病気?いわゆるエイズと呼ばれる性感染症の一種で、感染力が非常に強いのが特徴です。 原因 子宮内での感染は確率が低くて3割程度ですが、経腟分娩で生まれると、…
先天性梅毒
どんな病気? 梅毒は、昔からある性感染症の一種で、胎児に感染すると先天性梅毒になり、骨の形成や知能に異常をもたらします。 治療 母親が血液検査を受けて、陽性であ…
新生児ヘルペス
どんな病気? 性器ヘルペスは性感染症の一種で、赤ちゃんが感染すると、全身のヘルペスで多臓器不全におちいり、1日~数日で死亡します。 原因 母親の性器についたヘル…
クラミジア結膜炎・肺炎
どんな病気? クラミジア菌が赤ちゃんの目や肺に感染します。 症状 クラミジア菌が目につけばクラミジア結膜炎となり、重症の結膜炎を生後1週間以内に発症します。肺に…
乳児B型肝炎
どんな病気? B型肝炎はウイルス感染症の一種で、B型肝炎ウイルスキャリアの母親より、出産時に感染します。 症状 母親がHBe抗原陽性の場合は感染力が強く、感染す…
GBS感染症
どんな病気? 母親の腟内にいるB群溶連菌が赤ちゃんに感染するもので、赤ちゃんはひん死状態になります。 原因 B群溶連菌が腟内にあっても、母親に症状や異常はありま…
