加齢にともない、病気の不安も増します。それも単独でなく、いくつもの不調が重なるのが高齢期の特徴。医師に相談し、病気とじょうずにつきあっていくのも高齢期の知恵でしょう。
子宮下垂・子宮脱直腸脱
正常な位置より下がっているものを子宮下垂、下がり方が大きく、腟から外へ出ているものが子宮脱です。腹圧がかかると下垂が進みますので、長時間立っていたり、重い荷物を持つことなどは避けましょう。
子宮がん・乳がん
加齢とともにがんはふえますから、高齢期は、がんに対する十分な注意が必要です。子宮体がん、子宮頸がん、卵巣がん、乳がんなど、定期検診を欠かさないようにします。
萎縮性腟炎(腟炎)
腟内が酸性に保たれ、抵抗力のあった時期がすぎた高齢期では、腟内の自浄作用が低下してきて起こります。
外陰炎
外陰部の萎縮、乾燥は、年々すすみます。かぶれや擦り傷、裂傷ができやすく、痛みます。
外陰
そう 痒症(外陰そう 痒症を軽くみないで)
加齢による萎縮や、その他いろいろの原因で、外陰部に強いかゆみがでることもあります。
頻尿
加齢にともない、膀胱や尿道の粘膜が薄くなり、尿意を感じやすくなります。日常に支障をきたすような場合は、泌尿器科を受診しましょう。
尿失禁
更年期以降の女性の約3人に1人にみられる病気です。もれる量が多く、日常生活に困るような場合は、婦人科あるいは泌尿器科を受診し、治療しましょう。
猫背(脊椎後弯症)
脊椎や椎間板の変形、背筋力の低下、背骨の変形、骨粗鬆症にともなう脊椎の圧迫骨折など、加齢が原因です。
骨粗鬆症
骨量が減って、骨がもろくなります。そのためにちょっとした刺激で骨折してしまい、それが寝たきりの原因になることがあります。ころばないように注意したり、運動を兼ねて散歩したりして、筋力をつけましょう。骨量を調べ、薬を飲む治療もありますが、若者並みに回復することはありません。
腰痛
加齢にともない、腰椎の軟骨が変化したり、腹筋、背筋の衰えもあり、腰が痛みます。
かすみ目
単なる眼精疲労ドライアイと眼精疲労)や老眼と思ってほうっておくと、白内障だったり、糖尿病などの病気が隠れていることもあります。眼科の定期検診を受けましょう。
変形性関節症(変形性股関節症・変形性膝関節症)
関節の老化によって、膝、股関節、肘など、関節にある軟骨がすり減ったり、変形したりします。そのために痛みがでますが、痛みのあるときは無理をしないことです。整形外科で相談しながら治療をしましょう。
肺炎
老化により肺の弾力性、免疫力も落ち、肺炎を起こしやすくなります。高齢者の場合、生命にかかわります。
心臓の病気(心臓・血圧・血管の病気)・高血圧症・動脈硬化症
いわゆる生活習慣病がふえます。加齢にともない栄養代謝も低下しますから、血管も硬化しやすく、高血圧、心筋梗塞が起こりやすくなります。
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