慢性腰痛は女性に多い
腰痛は、すべての年齢で起こりますが、とくに40歳代後半から多くなります。腰痛には、腰椎の椎間板ヘルニアや変形性腰椎症、骨粗鬆症による圧迫骨折など、原因となる疾患があって、その一症状として起こる場合もありますが、ここでは、多くの人が経験する腰痛の予防と対策についてふれます。
腰痛(症)には、急性腰痛と慢性腰痛があります。急性腰痛は「ぎっくり腰」とも呼ばれ、前かがみの姿勢をつづける、中腰でものを持ち上げる、からだを急にひねるなどがきっかけで腰に激痛が起こるものです。腰痛が起こったら、まず、安静にすることがたいせつです。
急性期をすぎても痛みがつづいたり、くり返し起こる腰痛が慢性腰痛で、女性に多いといわれています。
妊娠・出産や育児も慢性腰痛のきっかけになる
妊娠中や授乳中は、体重のかかり方、とくに背骨にかかる力のバランスが急激に変化します。この変化にからだが即応できず、背骨や背骨を支える筋肉、靭帯に痛みが起こることがあります。消炎鎮痛剤の使用やX線検査ができないため、痛みをがまんしがちですが、胎児への影響が少ない消炎鎮痛効果の湿布薬もあるので、整形外科医に相談しましょう。
ふだんから腹筋や背筋を鍛え、患部をあたためたり、妊娠中は妊婦体操をしましょう。腹帯なども腹圧を維持するのに効果があります。
慢性腰痛には、ほかの病気がかくれていることもあります。痛みが長期間つづいたり、徐々に強くなる場合は、整形外科を受診しましょう。
腰痛の原因と対策
急性腰痛を予防したり、慢性腰痛を悪化させないためには、つぎのようなことに気をつけましょう。
●床や地面に置いてあるものを使っての作業は中腰の姿勢でなく、しゃがんで行います。
●重いものを1人で持たない。持つときはかならず腰を落として、1度手前に引き寄せてから、持つように。
●腰周辺を冷やさない(地下室やコンクリートの床などに長時間すわらない、冷風や冷房の風が直接背中や腰にあたらないように注意)。
●同じ姿勢を長時間つづけない(一定の筋肉がいつも緊張し、椎間板に栄養を送る血管を圧迫することに)。
腰痛体操
かんたんにできる体操です。いずれも10~20回ずつがめやすですが、体力や年齢に合わせて行い、無理をしないことがたいせつです。
●床の上にあおむけに寝て、両足を伸ばし、左右交互にゆっくりと上げ下げする。
●あおむけに寝て、両膝を軽く曲げた姿勢で、両手を頭の下で組み、腕から上を持ち上げる。
●あおむけに寝て、上体を動かさないようにしながら、片方の足を反対側の足に交差させるようにして、床につける(左右交互に)。
●あおむけに寝て軽く膝を曲げ、おしりをすぼめるような気持ちで腰を浮かせた姿勢を保ち、腰をゆっくりと下げる。
●イスの背を両手で持って、立ったりすわったりをくり返す。
腰痛の進行を予防する食品
炎症を抑えるのに役立つイコサペンタエン酸やカルシウムを摂取する。両方の成分を含んだイワシ、カルシウムが豊富な牛乳などがお勧め。
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