直腸脱(ちょくちょうだつ)

どんな病気?


 排便でいきむなど、肛門に腹圧がかかったときに、直腸が肛門の外に出てしまう病気です。腸の壁の全部の層が脱出するのを完全直腸脱と呼び、表面の一部だけが脱出するのを不完全直腸脱と呼びます。一般に直腸脱というと、完全直腸脱をさします。

症状


 排便時に直腸が脱出し、押し込まなければもどらない、押し込んでもつねに脱出しているといった状態になります。直腸粘膜から粘液、血液が出てきたり、ときに便の失禁もみられます。

原因


 子どもや若い人でも発症しますが、排便時に過剰に腹圧をかける習慣のある高齢者に多くみられます。肛門括約筋や直腸を骨盤内につり上げ、支えている組織が、老化などによってゆるんで起こると考えられています。

治療


 子どもの場合は、成長とともに治ることが多いので、とくに治療はせず、便秘に注意しながら、排便時にいきまないように習慣づけます。高齢者の場合は、肛門括約筋が引き伸ばされ、括約不全を起こしているため、手術が必要です。

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