分娩法 出産

2020.2更新


分娩にかかった時間が短かったから安産というわけでもありません。ただ、「いいお産だった」と感じられるよう、どのように産みたいかという気持ちを主体的に持って、自分が納得できる分娩法を選びましょう。

ラマーズ法

赤ちゃんが生まれ出るしくみを知り、呼吸法などで、心身の緊張をリラックスさせて出産に臨む方法です。産院などでは母親学級のクラスで呼吸法の練習をするところもあるでしょう。陣痛の最中は呼吸法に意識を集中させることで、無用に力が入るのを防げます。

ソフロロジー

陣痛を、抑えたり、紛らわせたりするという考え方ではなく、生命誕生のための大きなエネルギーとして肯定的にとらえることで、痛みを喜びに変えられるというものです。座禅やヨガの方法が取り入れられ、妊娠中からのイメージトレーニングによって、出産時も心身の安定を図ることができます。

ソフロロジーの「みんなの出産体験記」はこちら

アクティブバース(フリースタイル分娩)

お産の進行を助けるように、身体を動かすという考え方です。よつんばいになる、あぐらをかく、介助者(助産師さんでも、夫でも、手助けしてくれる出産経験者でも)に支えてもらい、立ったりしゃがんだり、椅子にまたがったりなど自分の好みの楽な姿勢をとります。

フリースタイル分娩の「みんなの出産体験記」はこちら

無痛分娩

硬膜外麻酔という脊椎にする部分的な麻酔(下半身の麻酔)をして、意識は保ちながら陣痛の痛みを和らげて分娩する方法です。意識はあるので産声は聞けますし、産後の体力の回復が早いともいわれます。麻酔によって陣痛(子宮の収縮)が弱くなることがあるので、麻酔を開始するのは子宮口が4~5cm開いてから。それまでの陣痛は通常の分娩の場合と同じように我慢します。

無痛分娩の「みんなの出産体験記」はこちら

帝王切開

自然分娩が難しいと判断された場合に、ママの腹部と子宮を切開して、直接赤ちゃんを取り出す方法です。お産が始まる前に決める予定帝王切開と、お産中に決まる緊急帝王切開があります。

帝王切開の「みんなの出産体験記」はこちら

立ち会い出産

出産の際に立ち会うパパが増えています。苦しんでいるママを精神的に励ますことができるという意味もありますし、産まれる瞬間を共有することで、父親の自覚が生まれる、あるいは生命を引き継いでいくことの神秘を感じることができるともいわれます。
それ以上に大切なのは、いつ産まれるか先の見えない長い陣痛の時を一人で過ごすよりは、信頼できる人がそばにいることで妊婦さんの不安や恐れはどんなにか軽くなることでしょう。ただ、血が苦手なパパ、気乗りしないパパに無理強いするのは禁物。立ち会うことがいいパパの証というわけではありません。
2人の子どもの出産をどのように迎えるかを夫婦でよく相談して、決めておきましょう。立ち会う場合は、事前に両親学級に参加する、専用の白衣を着るなど、病院によってきまりがありますので確認を。

立ち会い出産の「みんなの出産体験記」はこちら

早期母子接触とは

正期産新生児の出生直後に実施する母子の皮膚接触を「早期母子接触」といいます。早期母子接触のメリットは、生後1〜4ヶ月の母乳栄養率が向上することと、愛着行動や母子相互関係の確立などに効果が証明されています。しかし、お産直後の新生児は全身状態が急変する可能性があるため、注意深い観察と充分な管理が必要です。そのため、十分な環境を整えることができる病院以外では行わないようガイドラインがあります。ガイドラインには、妊娠中(たとえばバースプラン作成時)に、「早期母子接触」の十分な説明を妊婦さんへ行い、夫や家族にも理解を促すこと。その際に、良いことだけではなく赤ちゃんの危険性についても十分に説明することが書かれています。 「早期母子接触」の希望があるかどうかを病院からきちんと確認されなければなりません。
powerd by babycome