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お産ができる場所 はじめての産婦人科

この記事を監修したのは…

河合 蘭さん

河合 蘭さん

3人の子を育てながら、出産を専門に雑誌・単行本・イベント・ラジオなどで活躍するジャーナリスト。
2016年、著作『出生前診断 出産ジャーナリストが見つめた現状と未来』(朝日新聞出版)で…

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2009.9更新

周産期母子医療センター(略:周産期センター)

国が定めた基準を満たした妊娠・出産・産後を通しての高度医療がおこなえる施設。正常出産もおこなわれますが、基本的にはハイリスク妊娠、早産・病気のある赤ちゃんが地域の病院から紹介されたり、出産時や産後に異常があったママ、赤ちゃんを受け入れるリスクの高い人が基本的に対象としています。

周産期母子医療センターには、「総合」と「地域」の2種類があります。総合周産期母子医療センターには、MFICU(妊婦さんの集中治療室)とNICU(赤ちゃんの集中治療室)があります。地域周産期母子医療センターには、基本としてNICU(赤ちゃんの集中治療室)があり、一部はそれに準じる施設になっています。

周産期センターは、多くの場合、大学病院や公立・公的な病院などそのエリアの基幹病院が担っています。大学病院の場合、教育施設も兼ねるため検診や分娩に研修医や医学生、看護学生が立ち会うこともあります。規模が大きい病院がゆえに診察までの待ち時間は長いでしょう。

周産期センター以外の病院、個人病院

入院ベッド数が20床以上で産婦人科の医師が複数いる中規模の病院。大規模病院に比べて医師やスタッフとのコミュニケーションがとりやすい利点があります。産婦人科専門や小児科と併設されているところも多く、妊娠から産後まで同じ医師に診てもらえる場合もあります。医院ごとに個性があるのが特徴でフリースタイルの出産ができたり、通院している妊婦さんを対象にマタニティエクササイズを実施しているところもあります。中にはエステが受けられたり、食事がゴージャスなところもあります。出産時にトラブルが起こり施設内で対応できないときは、周産期センターへ搬送されます。

診療所(クリニック、医院)

産婦人科医が1人以上いるベッド数が19床以下の小規模の産院。院長のお産の方針や考え方が明確になっているところが多いのが特徴。規模が小さい分、初診から分娩、産後まで同じ医師に見てもらえる可能性が高く、アットホームで医師や助産師、看護師とのコミュニケーションがとりやすい。個室が多く、付随するサービスが充実していることもあります。リスクのあるお産や緊急帝王切開に対応ができないこともあるので、その場合は周産期センターなどに搬送されます。
比較的規模の小さい個人病院やクリニックなどでは産婦人科と書いてあっても、分娩を扱っていないことも多いので、確認をしましょう。

助産院

助産院は医師がおらず助産師が開業している施設。正常出産の人だけが対象になります。助産師の自宅が多く、家庭的な雰囲気の中で自然なお産をすることができ、なかには自分の自宅での出産ができるところもあります。助産院は、妊婦さんの出産に対する希望を受け入れてくれることが多く、誰でもお産に立ち会えフリースタイルの出産などができることもあります。助産師は医師ではないため、投薬、薬で陣痛を起こす、会陰切開、帝王切開などの医療行為はできません。嘱託医、嘱託医療機関が医学的なことはバックアップし、必要なときは周産期センターに搬送します。出産子育て体験した助産師が多いため、先輩としてさまざまなアドバイスをしてくれる場合もあるのが心強いところです。

院内助産院

院内助産院は病院の中に併けられたひとつの部門で、助産師が中心となって妊婦健診や分娩をおこないます。近頃、院内助産院を設ける産院も増えてきました。もちろん、助産師が取り扱うお産のため、正常出産のみ対応し、自然分娩となります。逆子などで正常分娩が難しいと判断されたり、医療行為が必要となった場合は、病院内の医師が対応をしてくれるの転院しなくてすみ、安心です。

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