更年期の女性の多くが経験するのが、女性ホルモンの分泌低下をきっかけに起こる更年期障害(更年期と向き合う)です。さらにこの時期は、ほかにもさまざまな病気が起こりやすく、からだにも変化が現れます。
不定愁訴
のぼせ、発汗などのホットフラッシュを筆頭に、症状はあるのに検査しても客観的な原因が見つからない知覚過敏、皮膚瘙痒感、関節痛、憂うつ、イライラなどをまとめて不定愁訴と呼びます。精神神経症状、自律神経失調症状、身体症状が特徴的な症状です。
皮膚の萎縮・色素沈着
いわゆる皮膚の老化時期でもありますが、エストロゲンの低下と、ホルモンバランスのくずれにより、肌荒れや吹き出もの、かさかさやしわもいっそうふえて、しみが濃くなったりします。
月経不順(月経の異常)・無月経(閉経)
定期的だった月経周期が乱れてきて、ついにはまったくなくなります。
不正出血(「生理だから」と甘くみないで!ほかの病気が隠れていることも)
正常な月経以外の出血です。病気が原因で起こっている場合がありますので、婦人科での検査が必要です。
腟の萎縮(更年期に起こりやすいからだの不調・トラブル)・萎縮性腟炎(腟炎)・性交痛(更年期に起こりやすいからだの不調・トラブル)
女性ホルモンの低下や消失により、腟粘膜にうるおいがなくなり、萎縮、乾燥し、炎症も起きやすくなります。
性交時に、痛みを感じることが多くなります。
外陰
そう 痒症(外陰そう 痒症を軽くみないで)
かゆみや灼熱感があります。腟カンジダ症(腟炎)などが原因のこともあります。
尿失禁
ほとんどが、くしゃみ、せき、重い荷物を持ち上げるなど、急におなかに力が入ったときにもれる腹圧性尿失禁で、40~50歳代以降の女性3人に1人は悩んでいるといわれます。
子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)
子宮体がんが多くみられる時期です。不正出血やおりものがふえたときには、更年期の症状と決めつけないで、病気を見逃さないようにしましょう。かならずがん検診を受けてください。
卵巣がん
初期は自覚症状もなく、発見が遅れやすいので要注意。定期的な婦人科での検診が早期発見のポイントです。
子宮筋腫・子宮内膜症
ピークは成熟期ですが、更年期にも注意は必要です。過多月経や月経痛がひどいときはぜひ検査を。子宮筋腫や内膜症のある人が、更年期の治療でホルモン補充療法を受けると、症状の悪化につながるので注意。医師と相談しながら、治療法を選択しましょう。
乳がん
乳房や、その周囲の乳腺に発生するがんです。早期発見の80%が自己検診(乳がんの自己診断法)で異常を感じ、受診した結果です。毎月、チェックする習慣をつけましょう。
甲状腺機能の異常(バセドウ病)
甲状腺機能の亢進と低下があり、どちらも不安や焦燥感などの精神的症状がでます。機能亢進では動悸や、やせ、機能低下ではだるさなどがあります。
高血圧症・動脈硬化症・心筋梗塞
高血圧や動脈硬化の症状は、頭痛、肩こり、めまいなど更年期障害と似ているので、気をつけましょう。
骨粗鬆症
骨に含まれるカルシウム量が減って、骨がスカスカになります。食生活に気を配り、運動を心がけましょう。
かすみ目
眼精疲労(ドライアイと眼精疲労)や老眼以外にも、糖尿病などが原因のこともあるので注意を。
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