多くは筋肉の緊張が原因
厚生労働省国民生活基礎調査(平成10年度)によると、女性が訴える症状のトップは肩こりです。年齢別でも15~65歳で1位を占めています。
肩こりは、肩周辺の筋肉が緊張するために、鉛を背負ったようなだるさや、重苦しさを覚える症状です。多くの場合は、首や肩に負担をかける不自然な姿勢、メガネの不適合、精神的ストレスなどで起こります。
頭部は重く、首の骨(頸椎)のほかに、首や肩の周辺にある多くの筋肉や靭帯などに支えられています。前かがみの姿勢を長時間つづけていると、おもに、首のうしろから肩に走る僧帽筋などが緊張しつづけ、血液の流れが悪くなって、乳酸などの疲労物質がたまり、肩こりを感じるようになります。
血液の循環を改善するケアを
蒸しタオルなどで肩をあたためたり、筋肉をリラックスさせる運動は、血液の流れを改善する効果があります。整形外科では、高周波による温熱療法をはじめ、低周波による筋肉のリラクゼーション、消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、末梢の血液循環を改善する薬、精神的緊張をやわらげる薬が使われます。
なかには、変形性頸椎症、肩関節周囲炎、心筋梗塞などの病気の症状として起こる肩こりもあります。肩こりがひどい人、ひんぱんに起こる人は、念のため、整形外科を受診しましょう。
肩こりの原因
筋肉の緊張を強いる姿勢、運動不足、精神的ストレス、不適切なメガネの使用、寒さや冷え、からだに合わない服や着ぶくれ。
肩こりにひそむ病気
変形性頸椎症、頸椎の椎間板ヘルニア、肩関節周囲炎、石灰沈着性腱板炎(五十肩)、腱板損傷、頸部の外傷のほか、狭心症や心筋梗塞、胃潰瘍・十二指腸潰瘍などの病気でも肩こりや痛みが現れることがあります。
肩こり対策
肩にシャワーをかける 40~42度ぐらいの熱めのお湯をかけます。肩を冷やしたままにしないよう注意します。
ぬるめのお湯にはいる 38~40度くらいのぬるめのお湯にゆったりとつかって、肩の血行をよくしましょう。
肩のリラクゼーション
肩こりを予防する食事
●食事は、朝昼晩、規則正しくとります。
●乳酸の生成を抑制するクエン酸などが効果的。クエン酸は、ミカン、レモン、グレープフルーツや梅などに含まれています。
●老廃物を代謝させるのに役立つビタミンB群も補給します。ビタミンB群を含む食品は、胚芽米、全粒粉パン、レバー、牛乳など。
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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。