狭心症(きょうしんしょう)

どんな病気?


 冠状動脈の内腔が動脈硬化によってせまくなる「狭窄」がすすみ、運ばれる血液量が少なくなり、心臓を構成する心筋が一時的に酸素不足になって胸痛が生じます。労作性狭心症安静狭心症があり、症状がひんぱんに起こったり、症状の持続時間が長くなるなど、悪化した状態を不安定狭心症と呼びます。なお、不安定狭心症、急性心筋梗塞(心筋梗塞)、および心臓性突然死を総称して急性冠症候群と呼ぶことがあります。

症状


 心臓の位置が痛むとはかぎらず、胸部の広い範囲に鈍痛、圧迫感、胸を締めつけられるような痛みが生じます。
 痛みが、のど、あご、歯、左上腕、背部にみられ、またみぞおちあたりにも起こり、胃・十二指腸、胆嚢、膵臓の病気とまちがわれることもあります。
 痛みのつづく時間は、多くは5分以内ですが、長くつづく場合でも、10分以内でおさまります。

原因


 労作性狭心症は冠状動脈の狭窄によって、安静狭心症は冠状動脈が一時的にけいれんを起こし、細くくびれるために起こると考えられています。

治療


 冠状動脈の内腔を広げる薬剤や、脈拍を抑える薬剤などを服用します。また、冠状動脈の狭窄部を広げるバルーン(風船)療法やステント植え込み術、バイパスなどの外科的治療を行います。

あなたへのひとこと


 発作時の特効薬、ニトログリセリンを常備し、症状がでたら服用して発作を早くおさめます。運動は胸痛発作が起こらない範囲内(安静時の脈拍が毎分70回であれば、30~40%増の毎分90~100回くらいがめやす)で行います。

狭心症の発作が起きたら


 まず安静にすることがたいせつです。足を上げる姿勢は心臓にもどる血液の量がふえて心臓の負担になるので逆効果。すわるなど上体を起こしたほうがらくになります。ソファやイスにすわったり、机の端や手すりなどにつかまって休んだりします。寝ているときの発作の場合は布団などにもたれます。薬(ニトログリセリン舌下錠)を服用して発作がおさまったら、受診して発作の起きた時間や持続時間を医師に伝えます。ただし、痛みが20分以上つづくときや、冷や汗、嘔吐感がある場合は、すぐに救急車を。

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