血液を調べる(けつえきをしらべる)

どんな検査?


血液には、全身の状態を知るためのさまざまな情報がつまっています。血液検査は、血液を少量採取するだけで、必要な情報が得られるという簡単なものなので、一般的によく行われます。
 血液の病気はもちろんのこと、全身の異常や病気の有無を、広範囲に調べることができます。

検査のしかた


採血の方法は、ふつう腕または手の甲の静脈から、注射器で2~5cc程度を抜き取ります。赤ちゃんや静脈の細い幼児は、耳たぶや指先を針で刺して採血することもあります。

検査でわかること


①血液の成分の異常

 血液を構成している血漿、赤血球、白血球、血小板の量や形、はたらきなどを調べます。
 赤血球や、赤血球に含まれているヘモグロビンなどの量が少なければ、貧血と診断します。
 病原菌などの侵入を防ぐ白血球の数が多いと、細菌による感染症にかかっていることが疑われます。さらに、異常な形の白血球の有無や、白血球の種類(5種類ある)の増減を調べることによって、具体的な病気がわかります。
 血沈(一定の時間内に赤血球がどれくらい沈むかを測定する)やCRP(C反応性たんぱく)の増減を調べると、体内での炎症の有無や強さがわかります。感染症の経過をみるめやすとしてよく用いられます。原因不明の熱が続く場合、血沈やCRPで炎症の度合いを調べ、隠されている病気(肺炎、髄膜炎、尿路感染症など)をさぐります。

②血液の化学的成分の異常

 化学的成分とは、たんぱく質、糖質(血糖)、脂質(コレステロールや中性脂肪)、酵素、窒素化合物、電解質などのことで、数値の異常によって肝臓や腎臓の病気がわかります。

③アレルゲンの有無

 皮膚に疑わしい抗原をつけて反応をみる検査(パッチテストなど)もありますが、一般に、RAST法と呼ばれる方法がよく行われます。これは、血液中の抗体(免疫グロブリンE)の有無を調べる方法で、食物アレルギーや気管支ぜんそくの原因アレルゲンがわかります。

④抗体の有無

 はしか、風疹、おたふくかぜ、水ぼうそう、肝炎、インフルエンザなどのウイルス性の感染症や、マイコプラズマ肺炎、百日ぜきなどにかかると、血液中に抗体ができるので、かかったか簡単に調べられます。

⑤ホルモンなど内分泌の異常

 成長ホルモンの異常による低身長、甲状腺ホルモンの異常によるバセドウ病などがわかります。

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