アトピー性皮膚炎(あとぴーせいひふえん)

どんな病気?


顔を中心に赤いブツブツが現れ、全身に広がります。強いかゆみをともない、かくとかたい湿疹に変わることも。

症状


アトピー性皮膚炎は、年齢によって症状が変化します。
 多くは生後2~3か月に、顔や頭を中心に赤い湿疹が現れます。最初はじゅくじゅくして、強いかゆみをともないます、かきむしると液体が分泌され、これが乾いてかさぶたをつくるという症状をくり返しながら、腹部や手足に広がっていきます。湿疹とかさぶたが同居し、全身が紅潮したり、頭部にできた湿疹とかさぶたで、髪の毛がくっついてはがれにくい例もみられます。
 3~4歳からは、湿疹は首、肘の内側や膝の裏側など皮膚のやわらかい部分に集まります。かゆくてかいているうちに皮膚はかたくなり、ひっかくと湿疹ができ、かさぶたになったり、血がにじんだりします。それ以外の皮膚は乾燥して、ブツブツと鳥肌がたったような状態になります。
 12~13歳以降になると、皮膚の乾燥がすすんでザラザラし、肘や膝、首、頭、体幹のあちこちにかたくなった湿疹がみられます。(「アトピー性皮膚炎(皮膚)」)

原因


アトピーの原因は、まだはっきりわかっていません。
 過敏な体質だけでなく、アルミサッシなどの使用で、部屋の気密性が高くなり、風通しが悪く湿気も多くなった住居や、畳の上にじゅうたんなどを使用する生活様式により繁殖したダニやカビが原因ともいわれます。
 また、早期離乳により、早くから動物性たんぱく質をとることなども原因としてあげる医師もいます。

治療


原因となるアレルゲンを発見し、生活のなかから取り除く努力が大切です。アレルゲンの発見には、IgE・RAST検査や掻爬検査のほか、ある食品が疑わしいとされた場合、その食品の摂取を短期間休止して、皮膚の状態がどうなるかを観察する方法もあります。
 また、皮膚の症状を軽減するために、アレルギー反応をおさえる抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤を服用したり、保湿剤や、場合によっては副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)などの外用療法を行います。
 さらに、スキンケアを十分に行い、日常生活で皮膚をひっかいて湿疹を悪化させないようなくふうもします。

家庭でのケア


ちょっとした刺激でも湿疹ができることがあります。口のまわりからほおを伝う食べこぼし、よだれなどは、お湯で絞ったガーゼですぐにふきます。皮膚を清潔に保つため、毎日、石けんを泡立てた手でそっと洗い、十分に石けんの泡を洗い流しましょう。子どもの爪は短く切り、ひっかき傷をつくるようなら、湿疹がひどい時期だけでも手袋をさせます(「アトピー性皮膚炎の場合の石けん」)。
 大人に抱かれたときに、大人の化粧品や整髪料、着用している化繊やけばだつ衣類などで皮膚が刺激されることもあるので、注意が必要です。
図「アトピー性皮膚炎がでやすい場所や症状」

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