●けじらみ
どんな病気?
けじらみは、体長1~2mm、大きな爪のある昆虫。おもにセックスで感染しますが、毛布やタオルなどを介しても感染します。感染すると陰毛の中にすみつき、皮膚をかむため外陰部が赤くなりかゆみがあります。
原因や治療法など
けじらみが陰毛に寄生し、皮膚をかんで吸血します。かまれると点状の赤い斑点や丘疹、強いかゆみが現れます。治療では陰毛を剃り、3~4日間隔で、フェノトリンを散布後に洗い流します。いっとき流行しなくなりましたが、近年になり再び増加傾向が指摘されています。人から人へうつる寄生性の昆虫には、ほかにヒゼンダニがあり、このダニが皮膚に寄生する病気を疥癬(直接、人から人へ、あるいは寝具などをとおしてうつります。寄生部位は、陰部にかぎらず、腹部、わきの下などにはげしいかゆみをともなう丘疹がみられます)と呼びます。
●成人T細胞白血病
どんな病気?
リンパ球のうちのT細胞が異常になる病気。おもに40歳以降の人に起こることから「成人」という名前がついています。性行為のほかに母乳、輸血を介しても感染します。
原因や治療法など
40歳以上に起こりやすく、ヒトT細胞白血病ウイルスというレトロウイルスが原因です。発症は50歳以降が多く、腰痛などの不定愁訴、出血傾向などが現れます。病状によって、急性型、慢性型、くすぶり型、リンパ腫型があり、タイプによっては治療に抗がん剤が使われることがあります。
●B・C型肝炎
どんな病気?
B型肝炎ウイルスの感染により急性肝炎を起こし、その後、抗体ができなければ慢性肝炎に移行。抗体のない人をキャリアといい、妊娠中の場合、産道感染する率が高くなります。そのほか、C型肝炎にも注意します。
原因や治療法など
血液や精液などの体液を介してB型肝炎ウイルスが感染します。発症する人としない人がいますが、発症すると急性肝炎を起こします。肝炎の治療にはガンマ-グロブリンなどが使われます。感染予防にはB型肝炎ワクチンの接種が有効です。
それほど多くありませんが、血液で感染するC型肝炎も、出血をともなうアナルセックスなどで感染する可能性があります。
●マイコプラズマ
どんな病気?
病原体の感染により子宮頸管炎を起こすことで知られている病気。クラミジア(性器クラミジア感染症)と同様に症状がでにくいため、女性が感染源になります。
原因や治療法など
マイコプラズマという病原体が感染し、子宮頸管炎を起こします。初期症状はほとんどなく、男性では尿道炎を起こすといわれていますが病原体の検出がむずかしく、診断がつきにくいため、治療に時間がかかることもあります。
●軟性下疳
どんな病気?
ヘモフィリス・デュクレイ(軟性下疳菌)の感染により起こります。感染すると、潰瘍や痛みをともないます。近年では、ほとんど感染の報告がみられなくなりました。
原因や治療法など
2日から1週間の潜伏期間のあと、女性は陰唇や腟前庭に、大豆くらいの大きさの潰瘍ができます。潰瘍の表面は膿をもち、はげしい痛みをともないます。潰瘍の中にはヘモフィリス・デュクレイがいて、分泌物といっしょに周囲に広がります。治療には、サルファ剤を内服したり、潰瘍には軟膏を塗ります。
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