基礎体温表の見方とパターン 基礎体温って? 自分のからだを知ろう
この記事を監修したのは…
堀口 貞夫先生
元愛育病院院長・産婦人科医師
元愛育病院院長、元東京大学医学部講師。妊婦が安心して、自分が納得のいくお産をするために、のべ4万人という妊・産婦をあたたかく見守ってきた。「妊婦のことを親身になって考えてくれる」と評判が高い…
>先生のプロフィールを見る2015.8更新
基礎体温表からわかること
基礎体温とはいちばん安静時に近い状態の体温で、朝、目覚めてすぐ寝たままの状態で測ります。
毎日の基礎体温をグラフにした基礎体温表からは、女性ならではのからだの声を聞くことができます。「次の生理の予測」や、「妊娠しやすい時期」、「妊娠の可能性」「無排卵」「体調不良」など、基礎体温表からはたくさんのことが読み取れます。特に妊娠したい女性は、基礎体温表をつけて自分のからだを知ることからはじめましょう。
排卵の数日前には、透明で指先に取ると糸を引くような、ちょうど生卵の白身のようなおりものが増えるのに気付くことがあります。基礎体温表の備考欄などに記録しておくとわかりやすいです。
基礎体温グラフのパターン
〇健康的な女性のパターン妊娠していない健康な女性の場合、月経開始から排卵までの平均17.9日間(およそ10〜20日間)は体温が低く(低温相)、排卵後からの平均12.7日間(およそ12〜16日間)は体温が高く(高温相)なり、体温が下がり低温相になると月経が始まります。低温相と高温相がはっきりとした2相になるのが順調な状態です。
〇妊娠の可能性があるパターン基礎体温表上で高温相が3週間続いたら妊娠の可能性があります。月経の予定が1週間遅れている場合は妊娠検査薬などでチェックしてみては。ただし、まれに精神的なストレスや肉体の疲労によっても高温相が長くなることもあります。
体温がジグザグに上下していて、低温相と高温相の2相に分かれない場合は、月経があっても無排卵の可能性が考えられます。寝不足や疲れているときは高く、早く起きたときは体温が低くなったりもするので、睡眠時間や体調、検温した時間なども基礎体温表に記入しておきましょう。
高温相が短いパターン高温相が10日をきる場合は、「黄体機能不全」といって、排卵した後に作られる黄体の働きが十分でなく子宮内膜の変化(受精卵が着床しやすくなる)が不十分で妊娠しにくい状態が考えられます。高温相が10日間をきるようなことが2、3ヶ月以上続く場合は、一度、婦人科に受診されることをおすすめします。
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