>
> 検査と予防接種

済ませておきたい検査と予防接種 妊娠するための準備

不安・心配を取り除くために必要なこと

妊娠するには、自分のからだのことを把握しておくことが大切です。もし病気にかかっていたら妊娠することが難しくなるケースもまれにあるので、内科的な健康診断はもちろん、子宮や卵巣などの女性ならではの病気についての検査や予防接種も、妊娠前に必ず受けておきましょう。

健康診断

一般検査

<尿検査・血液検査・血圧測定・心電図・胸部レントゲン撮影 (X線)など>
婦人科の検診を受ける前に、まずは内科的検診を受けてからだに異常がないかを調べておきましょう。腎臓や膀胱が正常かを調べる尿検査、貧血の有無を調べる血液検査はもちろんのこと、血圧が高いと妊娠高血圧症候群になる可能性が高いので、日頃から自分の血圧値を把握しておくことも必要ですね。 また、妊娠中は胎児への影響を考えてX線検査をすることは避けたいので、レントゲン検査は妊娠前に済ませておきたいものです。

婦人科検診

〇子宮ガン検査

子宮の頸部から細胞を採取する子宮頚部細胞診でおこないます。妊娠初期であれば経過を見ながら出産を迎えることも可能ですが、場合によっては手術となることも。

〇乳がん検査

乳がんの検査は、医師による視触診やX線によるマンモグラフィー検査、超音波検査などで実施されます。妊娠中はエストロゲンという女性ホルモンが多く分泌されるので、もし乳ガンを患っていた場合、ガンの進行が早まってしまう可能性があります。マンモグラフィーはX線による検査のため、妊娠中または妊娠の可能性のある方は胎児への影響があること、妊娠中は多量のホルモンの影響を受けて乳腺が発達するためマンモグラフィーの画像の所見を読むのが難しくなります。

〇ブライダルチェック

一般的には、「結婚前に、内科的な健康診断のほか、感染症や妊娠が可能なからだかどうかなどの婦人科検査を受けること」をブライダルチェックと言います。病気の診断治療ではないので保険が効かず、自費診療となります。女性だけでなくカップルで受診できるものや、男性のブライダルチェックもあるので興味のある方は調べてみては?

感染症の検査

〇風疹(ふうしん)

妊娠初期に風疹にかかると、赤ちゃんの脳や心臓に奇形が生じたり、耳が聞こえなくなったりする「先天性風疹症候群」という病気になる可能性が高いと言われています。妊娠前に抗体検査を受けて、風疹抗体があるかないかのチェックをしましょう。予防接種の時期変更の影響で1979年?1987年生まれの場合、風疹の予防接種が未受診なことが多いので特に注意が必要です。自治体によっては、妊娠していない成人女性を対象に風疹の抗体検査をおこなっている保健所もあるので、予防接種したかどうかわからない方はお住まいの役所に問い合わせしてみるのもよいでしょう。

〇水痘(すいとう)

水痘とは水ぼうそうのことです。妊娠初期(妊娠20週以前)に水痘に感染すると1~2%の割合で「先天性水痘症候群」(低出生体重、皮膚瘢痕、四肢低形成、脳皮質萎縮、目の脈絡網膜炎など)になるおそれがあります。また分娩の前1週間以内に妊婦さんが水痘の症状が出た場合、赤ちゃんに感染し重症化することもあります。日本人は成人の95%は抗体を持っているので、全員検査の必要はありませんが、水ぼうそうにかかったことのない人は抗体がないので妊娠を希望する前に予防接種をすることを奨めます。

〇B型肝炎

B型肝炎ウイルスの感染を受けていても、肝炎症状を示さないことがあり、そのようなB型肝炎ウイルスのキャリア(持続感染者)が妊娠した時は、母子感染の原因となるので必ず検査を受けておく必要があります。母子感染を起こすと子どもはキャリアーとなり感染源となるので、母子感染予防プログラムに従って、管理する事になっています。B型肝炎ウイルスは血液を介して感染するほか、性交渉でも感染します。パートナーがB型肝炎だという人は検査を受けておきましょう。

〇トキソプラズマ

仔ネコの便や生肉の中に存在するトキソプラズマの経口感染で起こる感染症。妊娠中の初感染では胎児に感染し「先天性トキソプラズマ症」(水頭症、脈絡網膜炎など)を発症することがあります。妊娠前に感染が確認されていれば、妊娠中の胎児への感染の心配はないとされています。

<性感染症>

クラミジア、梅毒、カンジダ膣炎などの性感染症はパートナー側の問題もあるので、本人だけでなくパートナーと検査治療をするのが前提となります。

〇クラミジア

若い女性の間でもっとも多い性感染症です。高校生男子の15%、女子は10%がクラミジアに感染しているといわれています。クラミジアに感染していると卵管に炎症が起きて卵管炎になる可能性があり、このことが不妊や子宮外妊娠の原因になることもあります。また、妊娠中の感染では流産や早産の原因になることがあり、更に分娩時に胎児に感染すると肺炎や髄膜炎などの重症感染を起こす可能性もあることから、妊娠前妊娠中に検査治療を受けておくことをおすすめします。

〇梅毒

梅毒は性交や親からの梅毒の抗体を受け継いで感染します。妊娠中に梅毒に感染すると母子感染する可能性があり、赤ちゃんが梅毒に感染すると、早産や流産、後遺障害の恐れがあるので、妊娠前に治療を終えておきましょう。妊娠初期には梅毒検査が実施されます。

〇カンジダ膣炎(カンジダチツエン)

カンジダ膣炎は肛門・直腸に常在菌として存在するカンジダによる膣炎です。おりものがオカラあるいはカッテージチーズのようになり、激しいかゆみを伴います。通常カンジダは膣に入って増殖することはないのですが、妊娠中や抗生物質を使用した時、疲労などで抵抗力が低下したときに膣内に入り込んで増殖します。性交により感染することがあるため、完治しても再発しやすいのが特徴です。また、妊娠中に感染症状があると帝王切開が必要という訳ではありません。

〇HIV(エイズ)

輸血や性行為で感染する人免疫不全ウイルス(HIV)。治療法の進歩と帝王切開分娩の併用により母子感染率は30%から2~6%に低下しています。母親がHIVに感染した場合、母乳育児は禁じられています。

予防接種と妊娠計画

<妊娠前に検査しておきたい感染症>

  • 母子感染を起こすもの
    風疹、トキソプラズマ、水ぼうそう
  • パートナーに感染の危険のあるもの
    クラミジア、淋菌、梅毒、HIV、B型肝炎、C型肝炎

【予防接種について】
予防接種とは、病原性のない、または弱い病原体を接種して抗体を作ってもらおうというものです。妊娠中の接種が胎児に影響することを考え、妊娠中の接種は避けること、予防接種後2ヶ月は避妊することが望ましいとされています。

2009.9更新

powerd by babycome