入学前健診(4〜5歳)(にゅうがくまえけんしん)

生活習慣や心の問題を含めた健診

 鼠径ヘルニア(「鼠径ヘルニア」)、包茎(「包茎」)など、就学前に治しておきたい病気をチェックして、できるだけ治療しておくように指導します。
 肥満ややせすぎが顕著な場合は、病的なものかどうかを見きわめ、生活習慣に問題があるようなら適切な生活・栄養指導を行います。
 また、将来的に不登校(「不登校」)や非社会的行動を起こす子どもは、この時期に危険信号をだしていることがあります。入学前健診はこうした心の問題を含めた健診になります。

医師がみるポイント


全身状態などをチェック


 身長・体重・頭囲・胸囲のふえ方、心音、肺の音、呼吸状態、おなかや性器の異常、歯の生え具合、聴力、視力、斜視、皮膚の状態などをみます。

話しかけに対する反応をみる


 診察室での医師、母子の会話から、精神遅滞(「精神遅滞(知的障害)」)、小児期発症流暢症(吃音)(「小児期発症流暢症(吃音)」)、言葉の遅れ(「言語症」)、発音に異常がないかをチェックします。また、家庭や幼稚園でのようすを聞き、学習症(「学習症」)や自閉症(「自閉症」)の兆候がないかどうかもチェックします。問題があれば専門機関での受診をすすめます。

肥満をみる


図「無題」
 偏食や食生活の乱れによる肥満(「小児肥満症」)は、糖尿病や脂質異常症(高脂血症)などといった若年性の生活習慣病の引き金になります。問診をして食生活に問題があると判断された場合は、保護者に適切な栄養指導を行い、食生活の改善に努めます。

低身長をみる


 低身長(「成長ホルモン分泌不全性低身長症」)と認められれば、成長ホルモン剤の投与の検討も含めて、専門機関での受診をすすめます。

夜尿などの排泄習慣をチェックする


 夜尿(「夜尿・遺尿」)は成長とともになくなりますが、この時期に、まだ夜尿がある子どもには、昼間の塩分や水分の摂取量をコントロールします。また、あせらない、しからない、夜中に起こさないなど、子どもに精神的プレッシャーをかけないように指導します。
 頻尿やおもらしがある場合は、病的な原因があるかどうかをチェックして、場合によっては、精密検査をすすめることもあります。

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