体と心の発達
★心身ともに安定した時期
5歳台は、第一の完成期といわれ、生まれてからこれまでの乳幼児期を通じて、心身ともにもっとも安定した時期です。言動がずいぶんとしっかりしてきて、危なっかしさが少なくなり、大人のいったことをよく守って、一生懸命にいわれたとおりにしようとがんばったり、協力してくれたりして、どことなく頼もしくなります。
★記憶力が発達し、空想もさかんに
遊びはますます活発になり、幼稚園でも保育園でも元気いっぱい遊んでいることでしょう。記憶力もさらに発達し、以前に会ったことのある人をよく覚えています。道順を覚えていて得意そうに先を歩いたり、歌や踊りをつぎつぎと覚えたりします。
空想がさかんなころなので、「ごっこ遊び」が大好きです。空想で話をしたり、空想が発展してうそをいってしまうこともあります。でもこれは意識していっているのではありません。まだ空想と現実の区別がはっきりせず、たとえば、「パンダを見たい」という気持ちが、「見てきた」ということになってしまったりするのです。
★独立心がでてくる
5歳ごろになると、わがままやかんしゃくを起こすことは少なくなり、独立心がでてきます。お兄さん、お姉さんらしさも芽生えてきて、下の子のめんどうをみてくれますが、まかせっきりにしては危険です。
いわれたことをやるようになり、お手伝いもします。でもまだ気まぐれで、途中でほかのことに興味をひかれれば、やめてしまうこともあります。
日常のケア
★基本的な生活習慣は自立させる
4歳台に引き続いて、基本的な生活習慣はほとんど完成する時期です。遅れがちな子は、小学校入学にそなえる意味でも、この時期にぜひ完成させるように努力しましょう。
★子どものいい分に耳を傾ける
2歳から3歳にかけてよくみられた反抗は、いわば反抗のための反抗でしたが、5歳児になると、自分なりの考えをもって反抗するようになります。それを頭からおさえつけたり、禁止や制限をしたのでは、子どもの心に不満やしこりが生じ、強情になったり、ときにうそをつくようになるなど、性格形成上けっしてよい影響を与えません。
子どものいい分や自己主張の内容にきちんと耳を傾け、よい聞き手になってあげましょう。
★小さい子の世話をするのが好き
このころの子どもは、一般に弟や妹、年下の子のめんどうをみたり、動植物の世話をするのが好きです。そんな気持ちを大切にして、やさしく世話をするようにしむけましょう。自分より弱い者をいたわる心が大きく育ちます。
この年齢では小さい子のわがままを許すこともできるようになります。
★簡単なお手伝いをさせる
子どもは大きくなるにつれ、家のお手伝いをしたがるようになります。洗濯ものをたたんだり、食卓の用意や片づけ、食器を洗ったりなど、子どもが手をつけやすいことからやらせてみましょう。慣れたら「これは〇〇ちゃんの仕事ね」と継続させます。幼稚園の上ばきや体操着など、自分で使うものを自分で洗うことからはじめてもよいでしょう。自分のことは自分で、という基本的な考えも身につきます。
お手伝いをしてもらったら、お母さんは「ありがとう」とうれしい気持ちを伝えることを忘れずに。
★社会的なルールを身につける
図「無題」
小さな社会人として、よいこと、悪いことの道徳的な判断力もこのころからどんどん身についていきます。機会あるごとに、公共の場でのマナーや、お年寄り、体の不自由な人などへの配慮、交通規則、社会的なルール、近隣の人へのあいさつなどを教え、守るように指導しましょう。大人は子どもの鏡です。お母さん、お父さんが子どものお手本になるような行動をしましょう。子どもは親のいうことより、していることをまねするものです。
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