婦人科で聞かれること・すること(ふじんかできかれることすること)


問診 まずあなたを知ること。治療はここからスタートします。


 病院によって多少異なりますが、だいたいつぎのような内容を聞かれます。なかには、答えにくい質問があるかもしれませんが、正確な診断や治療のために必要なことですから、正直に答えましょう。

●来院の動機


 どんな症状がいつごろからあるか。

●月経についての情報


 初経(初潮)の年齢、月経周期(月経の開始日からつぎの月経の開始日までのこと)、最終月経日(前回の月経開始日)、経血量(多い、ふつう、少ない)など。

●性体験の有無


 経験がある場合、性感染症や妊娠の可能性を考慮して診断する必要があります。

●妊娠・出産経験の有無


 未経験者と経験者では考えられる病気がちがってきます。現在妊娠中か、妊娠の希望があるかなどを聞かれることもあります。

●妊娠中絶や流産の有無


 以前の妊娠中絶手術や流産後の処置が現在の不調に影響していることも考えられます。

●いままでにかかった婦人科の病気


●いままでにかかった婦人科以外の病気、現在進行中の病気


●現在、服用中の薬


 診察後に処方される薬との併用で考えられる副作用を避けるため。服用している場合は、その名称を事前にメモしておきましょう。

●アレルギーの有無


●日常の状態・家族の病歴(がん、高血圧症糖尿病など)


 病気のなかには生活環境、食習慣や睡眠時間、嗜好品(タバコ、アルコールなど)、遺伝的な体質が影響しているものもあります。


内診 どんなことをなんのためにするかを知れば、必要性がわかります。


 内診は、婦人科の基本的な検査でとても大事なもの。外陰部や腟、子宮、卵巣の異常や、不正出血がどこから起こっているのかなど、多くのことがわかります。時間もかからず、あっという間に終わりますから、リラックスして受けましょう。内診には視診(腟鏡診)と触診があります。

●視診


 まず、外陰部に炎症などがないか目でチェックしたあと、腟鏡という腟の中を見る器具を腟内に入れて、腟内と子宮の入り口の状態を調べます。腟鏡にはいくつかのサイズがあり、患者さんの年齢や、性体験・出産経験の有無などを考慮して適切なサイズが選ばれます。また、検査の必要に応じて、おりものや細胞などを採取します。

●触診


 医師が指を腟内に入れ、もう片方の手をおなかの上に置いて、子宮や卵巣の状態を調べます。
 なお、月経中でも、早急に診察したほうがよい場合には内診を行います(婦人科をよく知るためのQ&A)。また、性体験がない場合や小児など、とくに若い患者さんには内診のかわりに肛門から子宮や卵巣を調べる直腸診や超音波検査が行われることもあります。直腸診は医師が手術用手袋をつけて、指を肛門から直腸の中に挿入します。子宮内膜症などは病状によっては直腸診のほうが状況を的確に把握できる場合があります。

内診でこんなことがわかります


●腟


 腟粘膜や腟内の状態、おりものの色や量、子宮腟部の状態、腟部の腫瘍や潰瘍の有無、子宮頸管ポリープの有無などをチェック。

●子宮


 子宮の向きや位置、大きさ、かたさ、表面の状態、可動性など。子宮筋腫、子宮の位置の異常、子宮内膜症などをチェック。妊娠の判定にも欠かせません。

●卵巣


 位置や大きさ、かたさなど。卵巣腫瘍(卵巣嚢腫、充実性腫瘍)などをチェック。

2~3分で終わります。力を抜いてリラックス


 内診をじょうずに受けるコツは、とにかく全身をリラックスさせることがいちばん。緊張しておなかや足に力が入ると、腟がせまくなってかえって痛みを強く感じますし、医師も診察がしにくく、時間がかかります。大きく深呼吸をするのもよいでしょう。
 それでも痛ければ、医師に伝えます。どこに痛みを感じるかも、医師には診断のたいせつな情報です。

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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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