子どもは大人より呼吸数が多い
子どもは、大人にくらべて気道が細く、肺も小さいので、呼吸数が大人より多めです。
安静時の1分間の正常な呼吸数のめやすは、新生児で40回、それ以降少しずつ減り、幼児で20~30回、学童期で20回程度です。それが、新生児で60回、幼児で40回、学童期で30回以上あれば、呼吸が速いといえます。
呼吸の速さ以外の症状にも注意を
呼吸は、運動やはげしく泣いたあとや緊張するなど、病気以外が原因でも乱れたり速くなります。また、生まれたばかりの赤ちゃんは、口で呼吸をするのがへたで、少し鼻がつまっただけでも、呼吸が浅くなったり、息が苦しそうにみえることもあります。
呼吸の異常を感じたら、病気が原因なのか、ほかの要因があるのかを見きわめることが大切です。そのためには、呼吸数だけでなく、発熱や鼻づまりの有無、顔色、きげんのよしあしなど、ほかの症状に気をつけます。
とくに赤ちゃんは、短時間で呼吸困難を起こしやすいので、経過を慎重に観察し、呼吸の速さだけでなく、だんだん苦しそうになるときは、早めの受診が大切です。
受診する
発熱や鼻づまりがあるとき
かぜなどで発熱すると、代謝が活発になって呼吸が速くなります。
また、鼻がつまると、息苦しそうに口で呼吸をします。食欲があり、きげんも悪くなければ、受診後、しばらくは家でようすをみます。
特徴的な症状があるとき
図「無題」
百日ぜき(「百日ぜき」)や仮性クループ(「急性喉頭炎」)は、呼吸が速くなるだけでなく、コンコンとかヒューヒューという苦しそうな特徴的なせきがでて、呼吸困難に近い状態になります。発熱、ふきげん、食欲も不振です。
百日ぜきや仮性クループと診断されたら、受診後も経過を観察し、症状が重くなるときは、早めに再受診します。
息切れがして胸を痛がる
百日ぜきや気管支ぜんそく(「小児ぜんそく(気管支ぜんそく)(呼吸器)」)などに続いて起こる病気に気胸があります。肺をおおう胸膜が破れ、肺が縮んでしまった状態です。重症のときは安静にしていても息切れを感じます。受診して、胸部X線検査により確定します。
ぜんそくの持病があるとき
ぜんそく(「ぜんそく様(性)気管支炎」「小児ぜんそく(気管支ぜんそく)(呼吸器)」「気管支ぜんそく(アレルギーと免疫異常)」)の軽い発作なら、受診して主治医の指示のもと、気管支拡張剤を飲んだり吸入を行い、家で安静にすごします。肩で息をしたり、ふきげんになるなど、だんだんひどくなるときは至急受診が必要なこともあります。
至急受診
顔色が青ざめ、ぐったりしている
呼吸が速いだけでなく、顔や唇が青ざめ(チアノーゼ)、ぐったりしたり、眠りがちで意識がはっきりしないときは、大至急受診します。
また、呼吸するたびに、おなかがペコペコ動いたり、小鼻をピクピクさせたり、肩で息をして苦しそうなとき(努力呼吸)も、急いで受診します。
突然の呼吸困難は誤嚥を疑って
急にせき込んで、呼吸困難になったり、顔や唇が青くなったときは、のどに異物(「のど(気道)に異物の応急手当て」)がつまった可能性が。
医師に伝えたいこと
いつからへんか
呼吸数や呼吸の状態は
発熱などほかの症状の有無
全身状態はどうか
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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。