新生児期の体・生活習慣の心配と対処法(しんせいじきのからだせいかつしゅうかんのしんぱいとたいしょほう)

★おなかがぷっくりしている


 生まれたばかりの赤ちゃんは、まだやせていて、かぼそく見えるうえ、胸郭にくらべておなかの体積が大きいのが特徴です。腹筋力も弱く、おなかがぷくっとふくれています。1か月ぐらいしてすこしふっくらしてくると、おなかの大きさは気にならなくなります。

★お乳をだらだら吐く


 赤ちゃんは生まれてから3か月ぐらいまでのころは、よくお乳を吐きます。これは、赤ちゃんの胃の入り口の締まりが未熟なためで、すこし飲みすぎたり、体の位置が変わったりしただけで、だらだらとでてしまいます。吐いたものが気管につまらないように、しばらく抱いていてあげましょう。図「吐乳しやすい赤ちゃんの胃の内部」
 吐いたあときげんがよければ心配いりません。

★げっぷがでにくい


 げっぷは、お乳を飲むときにいっしょに飲み込んだ空気を排出させるために行います。赤ちゃんの気道がまっすぐになるよう、背すじをたてに伸ばすことが必要です。
 新生児は、首がすわっていないので肩に顔をのせようとすると、のどもとが曲がってしまうことも。首をうしろから支え、お母さんのほうを向かせて膝にすわらせ、背すじをまっすぐにしてやってもよいでしょう。

★頭がいびつ


 赤ちゃんの頭の骨はやわらかいので生まれてくるときに力がかかったり、向きぐせで一方ばかり向いていると頭が変形することがあります。おすわりがはじまると寝具で圧迫される時間が短くなって自然に治ります。頭の形がいびつでも脳のはたらきに影響はありません。多少の変形が残っても髪の毛が伸びてくれば目立たなくなります。

★後頭部の毛が抜けてくる


図「無題」
 赤ちゃんの毛根はまだ弱いので、まくらがあたる部分がすれて髪の毛が抜けてしまうことがあります。生後半年ぐらいすれば、髪は生えてきて髪の色も濃くなります。気になるなら、下にタオルなどを差し入れて、まくらのあたる位置をすこし変えてあげましょう。

★歯のようなものが見える


 歯ぐきの白くてややかたいポチポチしたものは、歯ではなく上皮真珠かもしれません。あごの中で歯がつくられたときに残った組織がでてきたものです。かゆいとか痛いということはなく、乳歯が生えるころに自然にとれます。
 生まれたときにすでに歯が生えている赤ちゃんもいます。これは先天歯といわれ、乳歯が早く生えたものです。ときどき舌を傷つけることがあるので、傷があるなら小児歯科に相談します。

★あざがある


 おしりや背中にある青いあざは蒙古斑(「蒙古斑(青あざ)」)といわれ、日本人のほとんどの赤ちゃんにみられます。1~2年のあいだに自然に消えるのがふつうです。ただし、おしりから離れた手や足にあるものは消えるのがすこし遅くなります。
 口もとやまぶた、額、首筋にみられる平らな赤あざは単純性血管腫(「単純性血管腫(赤あざ・ポートワインステイン)」)といい、自然に消えるものです。また、褐色や黒いあざは色素性母斑(「色素性母斑(黒あざ・ほくろ)」)といいます。これらは自然に消えることはないので、医師の診察を受けましょう。

★おへそから出血


 赤ちゃんのへその緒は生まれてから1週間ぐらいたつと、乾いてきて自然にとれます。そのあと新しい組織ができて傷口をふさぎます。
 そのころに細菌が付着して炎症を起こすと出血することがあります。症状が軽いなら、エタノールで消毒し乾燥させれば治ります。ジクジクがとれないなら小児科でみてもらいましょう。

★額やほおに赤いブツブツ


 新生児にきび(「新生児にきび」)でしょう。1割ぐらいの赤ちゃんにみられます。お母さんのおなかにいるときの性ホルモンの影響で皮脂がたまっているのです。浴用石けんで洗ってやるだけでたいがい治ります。生後しばらくして頭やまゆ毛のあたりが赤くなって、黄色のかさぶたができるのは、乳児脂漏性湿疹(「乳児脂漏性湿疹」)で、これも洗えば治ります。

★しゃっくりをする


 赤ちゃんは、授乳のあとなどによくしゃっくりをします。横隔膜がけいれんするためで、生理的なものですから心配いりません。苦しそうだからとむりに止める必要もありません。自然に止まるのを待ちます。

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