頻尿、乏尿、血尿、たんぱく尿、排尿痛のどの症状があるか
排尿の異常は、大きくわけると、回数が多くなる頻尿、回数や量が減る乏尿、血が混ざる血尿、たんぱくがでるたんぱく尿があります。排尿痛は排尿時に痛むことですが、急性腎炎(「急性腎炎(急性糸球体腎炎)」)では、腰の痛みやだるさを感じることもあります。
症状の多くは、腎臓や尿路、性器になんらかの病気があるために起こりますが、ときには、心理的な影響や気温など環境が影響することもあります。
環境や心理的側面のチェックを
頻尿や乏尿があるときは、まず、水分の摂取状況や気温といった環境の影響を考え、原因が思いあたるときは、改善します。
たとえば、水分を多くとっていれば、尿の量がふえ、回数が多くなります。逆に、摂取が少なければ、尿量は減少します。同じように、寒ければ頻尿気味に、暑くて汗をたくさんかけば、尿量は少なくなります。
また、緊張すると実際の尿量はふえていないにもかかわらず、ひんぱんにトイレにいきたいと感じることはよくあります。なかには、トイレトレーニングの最中で神経質になっていたり、トレーニングのつまずきから、ひんぱんにトイレにいったり、トイレにいくことをがまんしてしまうケースもあります。
ほかの症状がなく、元気で、頻尿や乏尿だけが症状なら、1、2日は変化に注意しながらようすをみます。
子どもは尿路感染症を起こしやすい
子どもの尿道や尿管は短いため、大腸菌などの細菌が侵入しやすく、炎症を起こすことがよくあります。とくに、赤ちゃんや幼児は、すぐに膀胱や腎臓にまで炎症が広がりやすく、尿道炎や膀胱炎(「膀胱炎」)などと、炎症を起こしている部位で区別できず、尿路感染症(「尿路感染症」)と総称することもあります。
感染症をくり返すときは先天的な形態異常を疑って
尿路系は、先天的な形態異常がよくみられますが、おなかの中にかくれているので、すぐには発見されません。尿路の感染症をくり返し起こす子どものなかには、こうした尿路の構造上の欠陥が原因で感染を起こす子どももいます。たびたび尿路に感染を起こす場合は、主治医と相談し、精密検査を行います。
血尿が持続しないときは心配ない
血尿は腎臓や尿路の病気のサインの1つですが、学童期の子どもで、はげしい運動をしたあとに、たんぱく質の一種のミオグロビンがでて血尿とまちがえられることがあります。運動後の1回だけなら経過を観察します。
症状が昼間だけなら心因性かも
心因性の頻尿の特徴は、夜には症状がでないことです。
ほとんどの子どもは、4歳くらいまでには、自分からおしっこといえるようになり、日中はおむつを卒業します。
また、ひんぱんでなければ、おねしょは、5歳くらいまではふつうです。

受診する
診察までは、おしっこをためておく
受診時には、尿検査をすることがほとんどです。待ち時間にトイレにいきたくなったら、窓口などに相談し、指示にしたがいましょう。
排尿痛や発熱がある
膀胱炎や尿道炎は、頻尿や排尿痛がおもな症状で、発熱もほとんどの場合にみられます。せきや鼻みずなど、かぜの症状がないのに、発熱したときは、これらの病気が疑われますが、かなり症状が重くなって、腎盂腎炎(「腎盂腎炎」)になってからでないと熱がでないこともあります。
また、1歳前後の赤ちゃんでは、37度台の微熱だったり、頻尿や排尿痛に親が気づかないこともあります。発熱したときは、尿の回数やでたときに泣くかなども注意しましょう。
たんぱく尿、血尿がでたら検査を
たんぱくや赤血球が尿に混ざるときは、尿路感染症(「尿路感染症」)、ネフローゼ症候群(「ネフローゼ症候群」)、尿路結石症(「尿路結石症」)なども疑われます。
学童期にはたんぱく尿の集団検査があります。再検査の通知を受けたときはかならず受診し、検査を受けます。ほとんどは起立性たんぱく尿(「起立性たんぱく尿」)で心配はいりません。
医師に伝えたいこと
おしっこの量、回数、色は
排尿時に痛みはあるか
症状は昼夜問わずでるか
発熱など、ほかの症状はあるか
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