Q)1日3回の鎮痛剤を4回飲んだけどだいじょうぶ?
A)痛みがひどいときは、鎮痛剤をつい多めに飲んでしまいがちですが、用法・用量を超過して飲むと、副作用がでやすくなります。鎮痛剤の場合は、発疹や胃腸障害(吐き気、嘔吐、食欲不振)、めまいなどがでることがあります。多く飲んだ場合は、つぎの服用をやめてようすをみます。
市販薬を飲んでも、薬が効かないほど痛みが強い場合は、病気が心配です。医師に相談しましょう。
Q)鎮痛剤が胃を荒らすってホント?
A)ほんとうです。鎮痛剤は胃壁に作用するので、胃を荒らしやすいのです。
現在は、胃腸では不活性のままで、吸収されてから活性化する薬も開発されています。胃が荒れやすい人は、薬剤師に相談して、こういうタイプの薬を選ぶといいでしょう。
Q)頭痛がひどく、鎮痛剤が手放せません
A)鎮痛剤は人によっては胃が荒れるという副作用がでたり、含まれている薬効成分によって習慣になってしまうことがあります。鎮痛剤を飲むなら、1日1~2回程度にしてください。市販薬の説明書にある用法・用量どおりに飲んでも痛みがおさまらない場合は、病院にいきましょう。
片頭痛の持病がある人は、鎮痛剤を飲む機会が多いので、市販薬ではなく、病院で処方してもらったほうがいいでしょう。
また、慢性連日性頭痛といって、ほぼ毎日頭痛がつづいている人がいます。その場合に注意したいのが、薬剤依存性頭痛といって、鎮痛剤や降圧剤として使っているカルシウム拮抗剤などを連用すると起こりやすい連日性の頭痛です。
毎日頭が痛いという人は、一度、頭痛外来や脳神経外科などを受診しましょう。薬剤依存性頭痛であれば10日~2週間ぐらい入院し、医師の管理下で離脱の治療を行います。
Q)便秘がひどく、便秘薬を常用していますが……
A)便秘薬には漢方製剤が使われているものが多くあるため、副作用がないと思われていますが、そんなことはありません。毎日飲みつづければ、漢方薬でも腸が荒れるといった副作用がでます。
便が出ないからと、すぐ薬に頼っているとやめられなくなり、しかも、だんだん効かなくなって、飲む量がふえてしまうので注意が必要です。便秘ぎみでも食生活を改善したり、運動をするように心がけたりして、なるべく自然な便通を待つようにします。
薬を使用するときは、効きめの弱いものから、少量ずつ飲みはじめ、症状が改善されたら使用量を減らしたり、使用を中止します。
Q)お酒を飲む前に消化剤を飲むと酔わない?
A)体内に入ったアルコールは胃腸で消化・吸収されて血流に入り、脳の中枢神経系に作用して麻酔効果を発揮します。アルコールは肝臓で代謝・分解され、尿や汗などの水分とともに体外に排出されます。
ですから、胃腸での消化・吸収をよくする消化剤を飲んでも、アルコールの代謝・分解が速くなるわけではありません。アルコールの消化・吸収はもともと速いので、消化剤はこの点でも影響しないでしょう。
Q)医薬品と医薬部外品のちがいってなに?
A)医薬品は、人の病気の診断、治療、予防を目的とするもので、一般に「薬」といわれます。医薬部外品は、人の病気の予防のみを目的とするもので、「薬」とはいいません。
医薬部外品には、口中清涼剤、染毛剤、除毛剤、生理用品などの衛生綿、浴用剤、薬用化粧品、薬用歯みがきなどがあります。厚生労働省により薬効成分量などが審査され、効果効能が承認されています。
パーマネントウエーブ用剤や染毛剤のように、皮膚につかないように使用するなど、使用に際して注意が必要なものもあります。説明書をよく読んで使いましょう。
Q)精神安定剤や睡眠薬はやめられなくなる?
A)単発的に服用するのであれば問題ありませんが、どちらも連用しやすい薬なので、その場合は習慣化しやすいといえます。服用が習慣化すると薬に依存してしまい、薬がないと不安になる、眠れなくなるといった逆の作用がでてしまうこともあります。
そのため、日本ではどちらの薬も「こわい」といったマイナスのイメージがあり、必要な人でも病院にかからなかったり、服用を避けたりする傾向にあります。しかし、これらの薬は信頼できる医師のもとで、用法・用量を守って使えば問題ありません。
どちらの薬も一度処方されると、なんとなく服用をつづけてしまいがちですが、症状をよく観察し、医師にも伝え、なるべく単発的に使用するようにします。また、家族などで薬を使いまわすのは危険なのでやめましょう。
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