症状別・効果のあるツボと押し方(しょうじょうべつこうかのあるつぼとおしかた)

 自分の症状に合わせてツボを選びます。元気のないタイプの人は、まず胃腸に関するツボを押すことからはじめましょう。

■下痢


 梁丘は下痢を治す特効穴です。
 昆崙は、おなかが冷えて起こる下痢に適しています。

 *梁丘→ひざを伸ばしたときに、ひざの外側にできるくぼみで、ひざのお皿(膝蓋骨)の上端の外側の角から、指2本分ほど斜め上。
 *昆侖→外くるぶしとアキレス腱の間にあるくぼみの中間。

便秘


 手首の神門のほか、背中の胃の裏側あたりから腰にかけて、背骨の中心から指2本分外側のラインを押してみましょう。胃腸に関するツボが点在しています。また、背骨から左右に指4本分離れたウエストライン上にある「志室」のツボも有効です。いずれの背中のツボも、ウエストを手でつかむようにして親指で押すか、ツボ押し器を使っても。

 *神門→手首を手前に曲げると、手首に横じわができる。その横じわの小指側の端にあるくぼみ。

■胃腸全般


 中院、天枢、大巨、足三里は、胃腸のはたらきを強化するツボです。食欲がない、消化が悪い、おなかが張る、ガスがたまりやすい、といった人に向いています。
 おなかのツボはあおむけに寝て、中指を使って押します。おなかはやわらかいので、強く押しすぎないように。

 *中院→おへそとみぞおちの中間に位置するツボ。おへその上から親指以外の指4本分上。
 *天枢→おへその両側にあるツボ。おへそから、指3本分横。
 *大巨→天枢から、指3本分下がったところ。
 *足三里→ひざの外側にあるツボ。むこうずねの外側を下から上に指でなでていくとで、骨のふくらみがある。そこから2~3cm外側のあたり。

肩こり


 天りょうは肩甲骨の上にあるツボなので、ツボ押し器を使うか、パートナーなどに押してもらいましょう。
 肩(肩井)や後頭部(天柱、風池)のツボのほか、耳たぶの中央にある眼点というツボに、市販のツボ用のパッチを貼るのも効果的です。

 *天りょう→肩井のツボから、指2本分背中側に下がったところ。甲骨の角の上のあたり。
 *肩井→首の根元と肩先を結んだ線の中央にあるツボ。ひじを胸につけたまま、手先を肩のほぼ中央に乗せたとき、中指の先端が届くところ。
 *天柱→首の後ろの髪の生え際で、2本の太い筋肉の外側のくぼみ。
 *風池→天柱ツボから、さらに指1本分外側。

頭痛


 筋肉のこりから起こる緊張型の頭痛では、肩こりと同じツボを押します。百会や失眠は、それ以外の頭痛に効きます。痛みが強い場合は病院へ。

 *百会→頭のてっぺんのほぼ真ん中に位置する。左右の耳穴を結んだ線の中央あたり。
 *失眠→足の裏で、ちょうどかかと側のふくらみの中央。

■目の疲れ


 風池、さん竹、太陽のほかに、天柱(上記「肩こり」参照)をあわせて押すと、より効果があります。

 *風池→天柱ツボからから、さらに指1本分外側。
 *さん竹→眉の内側にある小さなくぼみ。
 *太陽→目じりの外側、こめかみの少しくぼんだ部分。
 *天柱→首の後ろの髪の生え際で、2本の太い筋肉の外側のくぼみ。

腰痛


 急性の場合、激痛であればまず安静にし、手の甲の腰腿点を押して痛みが減るかようすをみます。痛みがとれない場合は病院へいきましょう。
 慢性の場合は腎兪、志室ほか、腰の周辺には腰痛に効くツボが点在しているので、周囲を押して気持ちのいい場所を探しましょう。

 *腰腿点→手の甲に2か所あるツボで、1か所は人差し指と中指の骨が交わるあたり、もう1か所は薬指と小指の骨が交わるあたりにある。
 *腎兪→おへその高さで、背骨から左右に指2本分離れたところ。
 *志室→背骨から左右に指4本分離れたウエストライン上にある。

■痛み・イライラに


 さまざまな痛みを抑えるほか、気持ちを鎮めるツボなので、不眠にも効果があります。だん中、身柱、太衝のほか、百会、失眠(上記「頭痛」参照)もあわせて押すと、より効果的です。

 *だん中→左右の乳首の線を結んだ中央。
 *身柱→首を前に倒したときに、首の後ろの付け根にある大きな骨から三つ下がったの骨の下の凹み。
 *太衝→足の甲にあるツボ。足の親指と人さし指の付け根から、足首のほうへ指を押し上げて指が自然に止まるところ。
 *百会→頭のてっぺんのほぼ真ん中に位置する。左右の耳穴を結んだ線の中央あたり。
 *失眠→足の裏で、ちょうどかかと側のふくらみの中央。

更年期の不調に


 婦人病に効く三陰交や血海を押すほか、頭痛、肩こり、イライラなどがある場合は、それぞれの症状のツボもあわせて押します。

 *三陰交→内くるぶしのでっぱりから、指4本分上のすね骨の後ろ側のくぼみ。
 *血海→ひざのお皿の内側の上角から、指2本分上のくぼみ。

■むくみ


 承山や湧泉は立ちっぱなしや水分のとどこおりによる足のむくみを解消するツボです。月経によるむくみは、三陰交(上記「更年期の不調に」参照)を押しましょう。

 *承山→ふくらはぎの中央のくぼみ。かかとからアキレス腱を指でさすり上げていくと、アキレス腱が筋肉に変わるところ。
 *湧泉→足裏にあるツボ。指を足底側に曲げると足の裏にできる凹部分。足裏全体のつま先から3分の1のところ。
 *三陰交→内くるぶしのでっぱりから、指4本分上のすね骨の後ろ側のくぼみ。

冷え


 次りょうや照海は下半身の血行をよくします。失眠(上記「頭痛」参照)もよく効きます。

 *次りょう→おしりの平らな骨(仙骨)の上から二番めにある左右一対の骨のくぼみ。
 *照海→内くるぶしの真下、指1本分くらいのところにあるくぼみ。
 *失眠→足の裏で、ちょうどかかと側のふくらみの中央。

■月経痛・月経不順


 大巨、関元、三陰交、血海など、婦人科系の病気に効くツボを、いろいろあわせて押します。月経痛はからだが冷えるとよけい強く感じられるので、次りょうを押すほか、腹巻きをするなど腰やおなかの保温につとめましょう。

 *大巨→天枢から、指3本分下がったところ。
 *関元→からだの中心上で、おへそから、指3本ほど下のことろ。
 *三陰交→内くるぶしのでっぱりから、指4本分上のすね骨の後ろ側のくぼみ。
 *血海→ひざのお皿の内側の上角から、指2本分上のくぼみ。
 *次りょう→おしりの平らな骨(仙骨)の上から二番めにある左右一対の骨のくぼみ。

■頻尿


 年をとるにつれてトイレの間隔が短くなることがあります。中極、次りょう、曲泉などの泌尿器科系のツボを押してみましょう。頻尿に加えて排尿時に痛みをともなう場合は、膀胱炎などの可能性があるので病院へ。

 *中極→おへそから、指3本分ほど下にある「関元のツボ」から、親指の幅1本分下がったところ。
 *次りょう→おしりの平らな骨(仙骨)の上から二番めにある左右一対の骨のくぼみ。
 *曲泉→ひざの内側のくぼみにあるツボ。ひざを曲げてできる横じわの先端のところ。

■つわり


 内関は妊娠初期に押しても問題のないツボですが、症状がつらい場合は主治医に相談しましょう。

 *内関→腕の内側にあるツボ。手首の真ん中からほじ肘に向かって指三本分のところで、2本の太い腱の間。

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