手術の目的を理解して、医師と十分に話し合いましょう
子宮や卵巣に病気が見つかると、女性はこれまで以上に自分の人生について切実に考える必要に迫られます。これから妊娠・出産をのぞむなら、再発などの心配があるとしても、できるかぎり子宮や卵巣を残す治療法を選択したいですし、たとえ子どもはもうのぞまないと思っても、閉経期まで間がある30歳代や40歳代前半なら、子宮や卵巣を取るという選択は最後まで残しておきたいと考えるでしょう。逆に、閉経が近い、近くないにかかわらず、手術をすることで、つらい症状が解消され、健康を回復できるならと、積極的に子宮全摘手術(子宮筋腫)を選択し、その後の人生をより充実させようと考える人もいます。
手術を選択する際は、医師とよく話しあって、その手術の目的を十分に理解し、さらには自分の人生で何をいちばんたいせつにしたいか、人生設計や価値観と照らし合わせたうえで、最良と考えられる方法を決めましょう。
手術後、長期入院するときは、入院前にパートナーや家族とよく話し合い、家事の分担や面会の手はずを決めましょう。また、小さい子どもがいる場合は、その世話をどうするかなども考えましょう。
たいせつにしたいインフォームド・コンセント
医師が治療をはじめるにあたって、患者さんに可能なかぎりの説明を行い、同意を受けることをインフォームド・コンセントといいます。ただ、最近はこのことばが普及したため、かえって「こちらから聞かなくても医師は全部説明してくれるもの」と思っている人もいます。医師からきちんとした説明を聞くためには、医師に聞きたいポイントを明確にしておくなど、聞く側の姿勢も大事です。確認しておきたいことは、
このほかにも、気になることがあれば、率直に疑問をぶつけてみましょう。
たとえば、漢方薬や民間療法など、主要な治療以外の方法を取り入れたいときは、自己判断しないで、主治医に希望を伝えます。とくに漢方薬と西洋薬の併用は、副作用が起こることもあるので、無断で服用しないようにしましょう。
それでも迷ったらセカンド・オピニオンも聞いてみよう
医師からいろいろと説明を受けても、迷ったり、納得がいかなかったりしたときは、別の病院でほかの医師にも意見(セカンド・オピニオン)を聞くとよいでしょう。診断や治療法は、医師や医療機関によってちがうこともあるからです。
ただ、セカンド・オピニオンが最初の医師の意見とあまり変わらなかったり、またはちがいすぎたりして混乱してしまうことがあるかもしれません。でも、前者だったらその治療についてより強く納得できますし、後者でも医師によって意見が異なることがあるのを知るきっかけとなります。
医師から手術をすすめられたとき、とくにそれが子宮全摘手術だったりしたら、ためらいがあるのは当然です。やみくもに手術を拒否するのではなく、あるいは、よくわからないけれど、勧められるまま手術を受け入れてしまうことのないように、自分が納得できるまで十分に検討しましょう。
パートナーにも病気を理解してもらいましょう
子宮や卵巣の病気、乳がんなどの病気は、女性の一生に深くかかわり、家庭生活や夫婦生活に与える影響も大きいものです。それだけに、パートナーや家族にも、病気についてきちんと理解してもらうことがたいせつです。
とくに手術を受けるとなると、パートナーとの関係に影響がおよぶのではと心配になったり、パートナーのほうでもあなたにどう接したらよいかわからず、とまどったりすることもあります。お互いによく話し合い、またパートナーといっしょに主治医から病状や手術の説明を聞くなどして、誤解や必要以上の不安を解消したいものです。
ベビカムは、赤ちゃんが欲しいと思っている人、妊娠している人、子育てをしている人、そしてその家族など、妊娠・出産・育児に関して、少しでも不安や悩みをお持ちの方々のお役に立ちたいと考えています。
本サイトは、妊娠・出産・育児に関して、少しでも皆さまの参考となる情報の提供を目的としています。
掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。