産科退院時健診(さんかたいいんじけんしん)

先天的な病気や異常をチェック

 ミルクの飲み方や量に異常はないか、心配な嘔吐はないか、うんちやおしっこはちゃんとでているか、その色はどうかなどをみながら、先天的な異常がないことを確認します。
 また、はじめて赤ちゃんに出会い、不安だらけのお母さんの心配を解消する機会でもあります。

健診でわかるおもな病気と異常


 健診によって染色体の異常、心臓の形態異常などの病気がみつかってきます。このほかに胆道閉鎖症(「胆道閉鎖症」)、先天性代謝異常(「先天性代謝異常症」)、発育性股関節形成不全(「発育性股関節形成不全」)など、治療のために早期発見が必要な病気もチェックの対象となります。
 お母さんたちがよく心配するいちご状血管腫(「いちご状血管腫(赤あざ)」)やサーモンパッチ(「サーモンパッチ(赤あざ)」)は、いずれ消えてしまうことがほとんどです。

医師がみるポイント


計測・全身の姿勢をみる


 体重のふえ方、頭の変形や大きさによる異常を調べ、姿勢に不自然な点はないか、手足の動かし方に異常はないかなど、全身のようすをみます。

心臓・肺の音を聞く


 聴診器で心音を聞き、雑音が混じっていないか、リズムに乱れはないかをみます。肺も同様に、音を聞きながら機能に異常がないかどうかを調べます。

性器をみる


 男の子は陰嚢をさわり、停留睾丸(「停留睾丸(停留精巣)」)や陰嚢水腫(「陰嚢水腫」)があるか、女の子は陰唇癒合(「陰唇癒合」)があるかをみます。女の子の場合、正常でもまれに月経のような出血がみられることがあります。

大泉門をみる


 大泉門は、頭のてっぺんのペコペコしたやわらかい部分です。開き方やふくらみ具合をみます。

反射をみる


 あお向けに寝かせ、頭を持ち上げ、急に下げたときに両手を広げ、そのあと閉じていく「モロー反射」、手を持って引き起こしたときの首の筋肉の緊張や肘・膝の曲げ具合をみる「引き起こし反射」、手のひらや足の裏を押したときに握り返す「把握反射」など、人間が生まれもった原始反射(「新生児期の体と心の発達と日常のケア/原始反射がみられる」)をみます。病産院によってチェックされる項目に多少のちがいがあります。
図「産科退院時健診・反射をみる」
モロー反射などをみる。

股関節をみる


 股関節の開き具合をみて、開きが悪いときは、発育性股関節形成不全(「発育性股関節形成不全」)の疑いがあります。

おへそをみる


 へその緒は生後1週間くらいで乾燥してとれてしまいます。とれたあとがジクジクしていたり、出血があるようなら治療が必要です。また、肉芽という小さい豆のような、おでき状のものができている場合も治療します。

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