食と栄養に関する疑問Q&A(しょくとえいようにかんするぎもんきゅーあんどえー)


Q)バランスのとれた食事をつくるのはめんどう。サプリメントで補える?


A)必要な栄養は食事からとるのが理想ですが、忙しい現代では外食などの機会も多く、厚生労働省の提唱する1日30品目を摂取するのはむずかしくなっています。とくに、炭水化物や脂質、たんぱく質は食事でかんたんにとれますが、微量栄養素であるビタミンやミネラルは不足しがちです。
 サプリメントは、いつでも手軽に摂取でき、微量栄養素でも多量に効率よく摂取できるという利点があります。自分の食生活を振り返り、野菜やいも類、海藻類などが不足している人にはビタミンやミネラル、食物繊維などを、病気にかかりにくいよう免疫力を増強したり、老化を予防したいという人にはビタミンやポリフェノールなど、ストレスを緩和したい人にはリラクゼーション効果のあるハーブタイプのサプリメントなどがあります。
 ただし、利用する際はあくまでも食事を基本とし、サプリメントは補助であることを忘れないようにしましょう。


Q)特定保健用食品ってなに? どう使うの?


A)特定保健用食品は厚生労働省の許可によって販売できる食品で、含まれている成分の効果・効能に科学的根拠があり、その有効性や安全性のすべてがきびしく審査されたものです。現在、急増している生活習慣病を、食事によって予防することを目的として誕生した食品です。
 脂肪がつきにくい油をはじめ、コレステロールや血圧、血糖値、骨の健康などが気になる人向けの食品などがあります。平成14年12月現在で324品目があり、オリゴ糖、食物繊維、β・カロテン、ヘム鉄、EPAなどの成分が認可されており、「特定保健用食品」の文字とマークがついています。健康面で気になるところがある人は利用するといいでしょう。ただし、服薬中の人は、薬との相互作用や副作用の心配があるので主治医に相談しましょう。


Q)抗酸化食品ということばをよく聞きますが……


A)抗酸化とは、体内に自然発生する活性酸素を除去するはたらきをいいます。活性酸素はがんや老化などの原因になるため、いま抗酸化食品がとても注目されているのです。
 抗酸化のはたらきをする成分には、緑黄色野菜などの色素であるβ-カロテンやビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどがあります。ポリフェノールは植物の色素や苦味などの成分で、カテキン、イソフラボン、アントシアニン、リコピン、ルチンなどの成分が多く含まれています。
 抗酸化の栄養素を含む食品は、おもに緑黄色野菜や果物、海藻、大豆といった植物性の食品です。健康で長生きするためには、これらの食品を若いうちから積極的にとることが大事です。

代表的な抗酸化食品


●β-カロテン
食品例:カボチャ、ニンジン、春菊
●ビタミンC
食品例:アセロラ、イチゴ、柑橘類、キウイ、ブロッコリー、ほうれん草、ピーマン、じゃがいも
●ビタミンE
食品例:ナッツ類、植物油、カボチャ、アボカド、ウナギ、ハマチ
●カテキン
食品例:緑茶
●イソフラボン
食品例:大豆、大豆製品
●アントシアニン
食品例:赤ワイン、ブルーベリー、ナス
●リコピン
食品例:トマト
●ルチン
食品例:そば、ほうれん草、キャベツ
●セサミノール
食品例:ゴマ
●クロロフィル
食品例:緑の濃い野菜、緑茶、青汁、スピルナ


Q)青背魚を食べると頭がよくなるってほんとう?


A)サバやサンマといった青背魚には、体内で合成できない多価不飽和脂肪酸の一種、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれています。これらはともに、体内で悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールをふやしたり、血栓ができるのを予防したりするはたらきがあります。
 さらに、DHAは脳の神経回路の情報伝達にかかわっているため、学習能力や記憶力といった脳の機能を高めることができるといわれています。また、老化にともなう学習能力の低下やアルツハイマー型老人性認知症の改善にも役立つとして注目されています。発達期にある子どもからお年寄りまで、しっかりとりたい成分です。
 DHAやEPAを多く含む食品というと、まずイワシやサンマといった青背魚があげられますが、ほかにウナギ、ブリ、サケ、タイなどの魚にも多く含まれています。魚中心の昔ながらの日本食がお勧めです。


Q)コラーゲンは食べたほうが肌に効くってホント?


A)コラーゲンはたんぱく質の一種で、皮膚組織では水を除いた70%をコラーゲンが占め、酸素などの供給や老廃物の排泄にかかわっています。コラーゲンが不足すると、肌荒れを起こしたりします。
 コラーゲンを含んだ化粧品がたくさん出回っていますが、コラーゲンは皮膚からは吸収されないので、食品からとるしかありません。動物の骨や皮に多く、鶏手羽や鶏胸肉、牛すじなどを煮込んだときにできるゼラチン質がコラーゲンです。カレイなどの魚を、じっくりから揚げにしたり、煮込んだりして、丸ごと1尾食べるようにするといいでしょう。

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