乳歯は永久歯のナビゲーター
「乳歯は生えかわるから、むし歯になってもかまわない」などと思っているとしたら、とんでもないまちがいです。
万が一、乳歯がひどいむし歯になって抜けてしまうと、抜けた空間に向かってまわりの歯が寄ってきます。すると、永久歯が正しく生えるスペースがなくなります。生える方向もずれてしまいます。当然、永久歯の歯ならびは悪くなります。
乳歯は永久歯のためのスペースを確保したり、生えてくる方向を導く、ナビゲーター役もしているのです。
大切なすき間「発育空隙」のこと
乳歯の歯ならびには、あごの成長にともなってすき間ができてきます。乳歯よりはるかに大きな永久歯を受け入れるためのもので、このすき間を「発育空隙」といいます。
また、上あごの乳側切歯と乳犬歯のあいだ、下あごでは乳犬歯と第一乳臼歯のあいだにもすき間があります。これは人間だけでなく霊長類すべてにみられるので「霊長空隙」と呼ばれます。
発育空隙も霊長空隙も、永久歯が正しい位置に生えてくるために必要なもので、これらのすき間はまったく心配いりません。
むしろ、乳歯のときにすき間が不十分だと、永久歯に生えかわったとき、乱ぐい歯(「叢生(乱ぐい歯)」)など、歯ならびが悪くなるケースがあります。
永久歯に生えかわる交換期が近づいても、乳歯列にまったくすき間ができない場合は、永久歯列に影響がでないかどうかを見きわめるため、定期的に歯科医でチェックしてもらいましょう。
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