骨・関節・筋肉の病気(ほねかんせつきんにくのびょうき)

子どもの骨は骨膜が厚く血行がよく柔軟

 全身の骨の数はおよそ206本といわれます。その形から、大腿部にみられる長骨、手の甲の短骨、頭蓋にある扁平骨、あごの骨のように空洞がある含気骨、前頭部の混合骨にわけられます。
 1本の骨は、表面をおおう骨膜、その下にある緻密質(骨皮質)、そして、中心にある海綿質(骨髄)の3層から構成されています。緻密質はかたい組織で、その中を血管がとおっていて、骨に栄養分を与えています。
 子どもの骨の特徴の1つに、骨端軟骨板があります。これは骨を成長させるはたらきをしており、女子は14〜16歳、男子は16〜17歳ごろまで、骨は成長し続けます(「骨端軟骨板」)。
 もう1つの特徴は、骨膜が厚くて強靱で、しかも血行がよく、骨質が柔軟であることがあげられます。
 そのため、大きな衝撃に対しても案外強く、骨折しても、ポキッと折れるのではなく、若竹のようにしなるような場合が少なくありません。骨折しても、大人にくらべて3分の1から3分の2くらいの期間で骨はくっつきます。

関節と骨格と筋肉で姿勢を保ち、体を動かす


 骨は骨格をつくって、大切な臓器を守ると同時に、関節をつくり、筋肉と連動して、体を思うような方向に動かすはたらきをしています。
 関節には肘の関節のように一個の軸で一方向にしか動かない一軸関節、手首にみられるように前後左右に曲がる二軸関節、肩の関節に代表されるように回転軸がたくさんあって、あらゆる方向に動かせる多軸関節があります。
 これらの関節は関節包に包まれ、その内面は滑液を分泌する滑膜でおおわれています。
 膝関節では、すき間に関節円板や滑膜ひだなどが、関節のはたらきをスムーズにするように補助しています。
 この関節や骨格に筋肉がついて、骨と筋肉のはたらきで姿勢を保ち、動きを生み出し、移動を可能にしています。

子どもの骨や筋肉の病気は変化している


 医学や医療の進歩、あるいは生活の変化によって、小児の整形外科の疾患も、以前多かったものが少なくなるなどの変化がみられます。
 たとえば、発育性股関節形成不全(「発育性股関節形成不全」)や斜頸(「筋性斜頸」)は、以前は小児の整形外科の代表的な疾患でしたが、現在は非常に少なくなっています。
 ふえているのは、O脚(「O脚」)、X脚(「X脚」)、うちわ歩行(「うちわ歩行(内股歩行)」)、成長痛(「成長痛」)、ばね指(「ばね指」)、単純性股関節炎(「単純性股関節炎」)などです。いずれも、重い症状は少なくなっています。
図「全身のおもな骨格」図「全身のおもな筋肉」
図「成長期の骨」

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