熱性けいれん(ねつせいけいれん)

どんな病気?


発熱にともなう心配のないけいれんです。生後6か月から5~6歳の子どもにみられ、1~3歳がピークです。

症状


38度以上の発熱にともなって、手足や唇をピクピクさせる全身けいれんが起こります。意識が低下して、眼球がつり上がり、ときには唇が紫色になることもあります。
 けいれんの多くは1~2分で消失します。しかし、なかには、けいれんが30分以上続いたり(けいれん重積症)、24時間以内に再びけいれんが起こることがあります。
 また、けいれんは現れないけれど、意識がなくなり、手足をだらりとさせるなどの症状がでる場合もあります。

原因


高熱が原因で起こります。子どもは脳のはたらきが未熟なため、高熱という刺激が加わると、脳のけいれんを起こす部分が刺激され、発作が起こりやすいのです。やがて興奮をしずめる神経がはたらくとやみます。

治療


家族にてんかんの病歴がなく、子どもに脳障害になるような神経疾患がない場合で、発作時間は20分以内、けいれんは左右対称、発作後に意識障害が続かない、24時間内に再発しないという状態なら、処置は必要ありません。念のため受診し、ようすをみます。
 しかし、家族にてんかん歴がある場合や、けいれんがなかなかおさまらなかったり、片側だけにけいれんが起きたりしたときは注意が必要です。けいれんはおさまったのに意識がはっきりしなかったり、嘔吐するときは受診しましょう。けいれんを起こすほかの病気や、てんかんとの鑑別が必要です。単純な熱性けいれんは後遺症がなく、くせになることもありません。
図「けいれんを起こしたときのケア①」
けいれんが起きたら、首のまわりの衣類をゆるめてやります。
図「けいれんを起こしたときのケア②」
吐いたもので窒息しないように、背中にタオルを当てて、顔を横に向けてやります。
図「けいれんを起こしたときのケア③」
子どもの体をゆすったり、動かしてはいけません。ようすを静かに見守ります。
図「けいれんを起こしたときのケア④」
舌をかむことはないので、割りばしなどを口につっこむ必要はありません。

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