甲状腺機能亢進症(バセドウ病)(こうじょうせんきのうこうしんしょう)

抗甲状腺剤の服用が赤ちゃんの異常を防ぎます

母体への影響

 ⇒ 妊娠高血圧症候群(「妊娠高血圧症候群」)や、甲状腺クリーゼ(頻脈、発熱、下痢、うっ血性心不全などの症状がでる)が起こりやすくなります。

赤ちゃんへの影響

 ⇒ この持病のある人は通常、甲状腺ホルモンの分泌をおさえるために、チアマゾールという抗甲状腺剤を服用しますが、この薬は胎盤を通過して、胎児の甲状腺がはれる甲状腺腫や、先天性の甲状腺機能低下症であるクレチン症(「甲状腺機能低下症」)を誘発したり、子宮内胎児発育遅延(「子宮内胎児発育遅延とは?」)の原因になるといわれています。
 そのため、妊娠初期にはチアマゾールを避けたり、またプロピルチオウラシルという薬を使えば、胎児への影響はほとんどありません。むしろ薬を飲まないと、流産率が高くなる傾向がみられます。
 また、新生児が、一過性の甲状腺機能亢進症(「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」)になることがありますが、その場合も、抗甲状腺剤を服用することで予防ができます。
 抗甲状腺剤は母乳に移行しますが、服用量が少なければ授乳は問題ないといわれるので、医師とよく相談します。

日常生活の注意

 ⇒ 定期的に検査を行い、甲状腺の機能をチェックします。

分娩方法

 ⇒ 原則として経腟分娩です。

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