9〜10か月健診(きゅうからじゅっかげつけんしん)

家庭でのようすを観察して医師に報告

 赤ちゃんが診察をいやがることがよくあります。そのため、下痢や嘔吐をしやすい、よく熱をだすなど、日ごろのようすをよく観察して、健診で答えられるようにしておきます。
 また、四種混合など、1歳までにすませておきたい予防接種が完了しているかどうかを確認し、受けていないものがあれば、受けるタイミングについても相談しておきましょう。

医師がみるポイント


全身状態などをチェックする


 身長・体重・胸囲のふえ方、心音、肺の音、呼吸状態、大泉門の開き具合、おなかなどをみます。大泉門は9〜18か月で閉じるといわれていますが、大きさやはりに異常がないかを念のため確認します。広く開いてふくらんでいれば水頭症や骨形成不全が疑われます。

つかまり立ちができるか


 赤ちゃんのわきの下をかかえ、そのままベッドの柵につかまらせ、立っていられるかどうかをみます。なかには、抱き上げたとき、あぐらをかくような姿勢になり、床に足をつこうとしない赤ちゃんもいます(シャフリングベビー)。しかし、それまでの発達が良好なら、立ったり歩いたりするのがすこし遅れるだけで、将来の発達に問題ありません。
図「つかまり立ちができるか」
つかまり立ちをみる。

反射をみる


 引き起こし反射やパラシュート反応をみます。引き起こし反射では、赤ちゃんをすわらせ、両手を前に引っぱったときに力を入れて腕を曲げれば正常です。パラシュート反応は赤ちゃんを抱き上げ、上体を逆さにします。両手を伸ばし手を開いて体を支えようとすれば正常です。手を開かない場合は脳性まひや腕の異常を疑います。

小さなものがつまめるか


 このころには、小さなものも器用につまめるようになります。小さな豆状のものを与えて、親指と人さし指、そのほかの指の腹でつまむかどうかをみたり、横にあるものをつかめるかもみます。
図「小さなものがつまめるか」
小さなものがつまめるように。

ハイハイの具合をみる


 ハイハイをせずにつかまり立ちをはじめる赤ちゃんもいます。ハイハイをするとき腕や足の使い方や力の入り方、スムーズに動くかなどをみます。

歯の生え具合をみる


 個人差はあるものの、この時期には、上の前歯が2本、下の前歯が2本ぐらい生えている場合が多いようです。

貧血を調べる


 貧血の有無は、栄養のバランスがとれているかどうかのめやすにもなります。まぶたの裏側や唇の色を見て、貧血の有無を判断します。

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