細気管支炎(さいきかんしえん)

どんな病気?

気管支のいちばん奥の、気管支が枝分かれした細気管支に炎症が起こります。かぜ症状にはじまり、内側の粘膜がはれてたんがたまると、息ができなくなります。

症状


最初は鼻みずや熱がでます。数日のうちに呼吸が速く、ゼロゼロと荒くなります。重症になると、数時間のうちに急にせき込み、ゼーゼーして呼吸が苦しくなり、飲んだり食べたりできなくなります。呼吸が浅くなり、呼吸数がふだんよりも速く苦しそうな場合は、すぐに救急車で病院へ。
 乳児期には比較的多い呼吸器の感染症ですが、とくに2歳以下の子どもが重症化しやすい病気です。未熟児や長期間、人工呼吸器による呼吸管理のため肺に慢性的な障害を起こしてしまった赤ちゃんのほか、生後2か月以内の赤ちゃん、先天性心疾患(「先天性心疾患(呼吸器)」)のある赤ちゃんは、高度の呼吸困難や無呼吸発作などにおちいって重症化しやすいことがわかっています。
 冬から春にかけてよくかかります。

原因


RSウイルスの感染がおもな原因ですが有効なワクチンはありません。

治療


呼吸困難が強いので多くは入院治療になります。酸素吸入や輸液のほか、抗生物質や気管支を広げる気管支拡張剤、たんをやわらかくする薬などを使います。最初は症状が重くても、多くは1週間くらいで落ち着き、その後も順調に回復します。
RSウイルス感染症が重症化しやすい早産児、先天性心疾患、ダウン症候群などの新生児・乳児を対象に、予防的にパリビズマブ(Palivizumab)の接種を行うことがあります。これはRSウイルスに対する抗体を培養、精製したもので、ワクチンではありません。効果の持続期間が約1か月と短いので、RSウイルス感染症の流行期に、1か月毎に筋肉注射します(保険適用)。開始時期や投与回数は、その年の流行時期、対象児の生まれ月や疾患により異なりますので、かかりつけの医師に確認しましょう。

家庭でのケア


周囲の大人、とくに母親がタバコをよく吸っている家庭に多くみられるので、禁煙を心がけます。

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