どんな病気?
肝臓でつくられた胆汁が十二指腸に運ばれる通路が胆道。この胆道の肝外胆管から発生するがんです。肝門部、上部、中部、下部胆管がんがあります。男性に多く発生します。
原因はよくわかっていませんが、先天的な膵管胆道合流異常の人に多発します。膵管と胆管は合流して共通管となり十二指腸につながりますが、共通管の接続部分の長さや形に異常があると合流異常が起こり、膵液が胆道内に逆流してしまうのがこの病気です。
症状
初期は無症状です。がんが進行して、胆管が狭窄すると黄疸が現れますが、多くはこの時点で気がつきます。皮膚のかゆみ、発熱、右わき腹に鈍痛やしこりがみられることもあります。
検査と診断
血液による肝機能検査や超音波検査、MRI検査を行います。黄疸がある場合は、胆管に細い管を入れて胆汁を体外に排出する経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)を行って黄疸の軽減をはかり、同時に胆汁の細胞診などで確定診断をします。
治療
がんのある肝外胆管とリンパ節を除去します。がんが胆管以外に広がったり、胆管の上部にある場合は肝臓の一部も切除します。胆管の中・下部のがんについては、さらに十二指腸と膵臓の一部も切除します。
切除が不可能な進行がんの場合は、胆管内に特殊なステント(管)を置ステント留置術(がんで胆管が狭窄した部分に、形状記憶合金(高温で形をつくったあと、常温で変形させても、加熱するともとの形にもどる合金)の管を設置して、胆管の内腔を広げて胆汁の流れをよくします)をします。抗がん剤や放射線療法を併用することもあります。
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