皮膚そう痒症(ひふそうようしょう)

どんな病気?


 皮膚に発疹がないにもかかわらず、かゆみが起こる病気です。空気が乾燥する冬場や、高年齢層に多くみられます。

症状


 多くは、かゆいというのが唯一の症状ですが、かいてひっかき傷をつくったり、湿疹のようになったり、皮膚がゴワゴワして、茶色の色素沈着をともなうこともあります。

原因


 年をとると皮膚のいちばん外側にある角質層の水分が減少して皮膚が乾燥してきます。その結果、ちょっとした刺激にも敏感に反応して、からだがかゆくなります。これは老人性皮膚そう痒症皮脂欠乏性湿疹)といわれるもので、50歳ころからみられます。
 冬は空気が乾燥して、皮膚がカサカサになり、かゆみが増すのが特徴です。
 また、妊娠後期や精神的ストレス、不安、緊張から起こることもあります。

治療


 抗ヒスタミン剤を内服してかゆみを抑えます。乾燥性の皮膚には、保湿性の高いクリームを塗ります。
 これらの治療でかゆみが改善されない場合には、腎臓病糖尿病甲状腺機能低下症悪性腫瘍など内臓の病気が原因していることがあります。精密検査を受けることが必要です。

あなたへのひとこと


 からだがあたたまるとかゆみが強くなります。血行が増すような香辛料の強い食事やアルコールはひかえましょう。同じ理由で熱いお風呂も避けます。
 汗や汚れを取り除いて皮膚を清潔に保つことはたいせつですが、石けんをつけてタオルなどでこすりすぎると、皮膚を保護する角質や皮脂を除いてしまい逆効果。かゆみが増し、色素沈着を引き起こします。女性に人気のあかすりも厳禁です。
 からだは、石けんをよく泡立て、手のひらでやさしく洗うのがコツ。乾燥肌の人は、とくに冬は、顔や外陰部、おしりのまわりを除いて、石けんの使用を1日おきにしてもいいでしょう。
 入浴後は、保湿クリームを塗って皮膚を乾燥させないようにしましょう。

ベビカムは、赤ちゃんが欲しいと思っている人、妊娠している人、子育てをしている人、そしてその家族など、妊娠・出産・育児に関して、少しでも不安や悩みをお持ちの方々のお役に立ちたいと考えています。
本サイトは、妊娠・出産・育児に関して、少しでも皆さまの参考となる情報の提供を目的としています。

掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

関連するキーワード

皮膚掻痒症 皮膚そう痒症 かゆい 乾燥 皮膚がゴワゴワする 茶色の色素沈着 老人性皮膚そう痒症 皮脂欠乏性湿疹 妊娠後期 ストレス 不安 緊張 抗ヒスタミン剤 内服 クリーム 腎臓病 糖尿病 甲状腺機能低下症 悪性腫瘍 内臓の病気 精密検査 香辛料 アルコール お酒 飲酒 清潔 色素沈着 あかすり 乾燥肌 保湿クリーム
ベビカム医学大辞典
powerd by babycome