食中毒(細菌性腸炎)(しょくちゅうどくさいきんせいちょうえん)

どんな病気?


 急性腸炎の一つです。食品中で増殖した細菌が体内に入ってさらに増殖し、胃腸に直接作用するタイプ(サルモネラ菌などの感染型)と、食品中で増殖した細菌が毒素を生産して胃腸に作用するタイプ(黄色ブドウ球菌などの毒素型)があります。
 この増殖した細菌や、毒素を一度に大量に食べることによって起こります。
 人から人へは感染しませんが、病原大腸菌(感染型)の一つの腸管出血性大腸菌O-157など)では、少ない菌量でも発病し、感染力もあります。
 また細菌以外にも、小型球形ウイルスが、生ガキ、アサリなどの食品を介して食中毒を引き起こすことがあります。発症後3日ほどでおさまりますが、冬場の発生が目立ちます。

症状


 感染型は潜伏期間が12時間から2、3日と長く、おもな症状は38度以上の発熱、腹痛、嘔吐、下痢(ときに血便)などです。毒素型は潜伏期間が数時間から1日と短く、おもな症状は感染型と同じですが、発熱はありません。

治療


 家庭の手当てで自然に回復することもありますが、症状がでるまでの時間が短い毒素型は、重症化しやすく、受診する必要があります。感染型でも、下痢などの症状がひどい場合には受診します。血便、強い倦怠感をともなう腸管出血性大腸菌によるものでは、生命にかかわることもあるので、緊急に受診が必要です。病院での治療は、原因や症状にもよりますが、脱水を防ぐための補液、抗生剤の使用が基本です。

あなたへのひとこと


 家庭では安静と、脱水症状を防ぐための水分補給が大事です。毒素を早く体外に出す必要があるので、勝手な判断で下痢や嘔吐を薬で止めないようにしてください。

ベビカムは、赤ちゃんが欲しいと思っている人、妊娠している人、子育てをしている人、そしてその家族など、妊娠・出産・育児に関して、少しでも不安や悩みをお持ちの方々のお役に立ちたいと考えています。
本サイトは、妊娠・出産・育児に関して、少しでも皆さまの参考となる情報の提供を目的としています。

掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

関連するキーワード

食中毒 細菌性腸炎 急性腸炎 腸炎 細菌 サルモネラ菌 感染型 黄色ブドウ球菌 毒素型 毒素 病原大腸菌 腸管出血性大腸菌 O-157 O-157 小型球形ウイルス 生ガキ カキ アサリ 潜伏期間 発熱 腹痛 おなかが痛い 嘔吐 下痢 血便 重症化 倦怠感 だるい 補液 点滴 抗生物質 安静 水分補給 水分 脱水症状
ベビカム医学大辞典
powerd by babycome