どんな病気?
口腔粘膜に炎症が起きるものを総称して口内炎と呼びます。いくつかの口内炎があり、原因や症状もさまざまです。
カタル性口内炎
症状
口腔粘膜が赤く腫れ、食べ物がしみたりします。口腔内の不潔や義歯、金冠などの刺激、熱湯や化学薬品の刺激などが原因です。かぜや胃腸病の症状として起こることもあります。
治療
うがい薬でよくうがいし、口の中を清潔に保てば治ります。
アフタ性口内炎
症状
唇やほおの内側、舌、歯茎などに、円形の小さな浅い潰瘍(アフタ)ができるもので、ものがふれると強く痛みます。一度に数個のアフタができる場合もあります。通常は7~10日ぐらいで治りますが、ときには大型化したり、治りにくいこともあります。
くり返し再発するものを再発性アフタといい、ベーチェット病(シェーグレン症候群)を起こしていることがあるので注意が必要です。
原因はよくわかっていませんが、ストレスや疲労、妊娠、月経異常といった内分泌の異常などが、誘因になるといわれます。
治療
通常はステロイドの入った軟膏を使用します。
潰瘍性口内炎
症状
高熱がでて、歯茎、舌、口蓋など口腔のいろいろな部位に潰瘍が生じるもので、灰白色のかさぶたができることが多いようです。プラウト桿菌、ヴァンサンスピロヘータ、ウイルスなどの感染が原因と考えられますが、はっきりしたことはわかっていません。
治療
アフタ性口内炎と同じですが、ひどいときは、抗生物質を使うこともあります。
口腔カンジダ症
症状
カンジダというカビによる口内炎で、口腔の粘膜表面に灰白色から乳白色の膜が点状や地図状に付着します。乳幼児、高齢者、妊婦のほか、糖尿病など全身的疾患の病気治療、ステロイド剤や抗菌剤を長期に使用した場合に現れることもあります。
新生児や乳幼児は、感染に対する抵抗力が弱いため、母親が腟カンジダ症(腟炎)などにかかっていると、原因菌が直接感染することもありますし、よく消毒しなかった哺乳びんや乳首から感染することもあります。
高齢者では、義歯(入れ歯)の手入れが悪いと、義歯の下にカンジダの増殖が起こることがあります。
治療
重曹水でうがいをしたり、消毒薬を塗ります。
あなたへのひとこと
すっぱいものや熱すぎるもの、冷たすぎるもの、塩辛いものなどの刺激物は避けます。
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