★1歳をすぎても歩かない
体は順調に発育、発達していても、子どもが歩きはじめる時期にはかなり個人差があります。これには性格も関係しているようで、大胆な子は歩けそうだとすぐにチャレンジしますし、ころんでも平気です。ところが慎重な子は、かなり自信がつかないと歩きません。1歳3か月ごろには90%の子が歩きはじめますが、1歳半まで待っても歩かないときは小児科医に相談しましょう。それまではむりに歩く練習をさせることはありませんが、たとえば、お母さんやお父さんがすこし離れたところから「おいで、おいで」をするなど、歩こうという動機づけをしてあげると、案外、すんなりとひとり歩きができてしまうこともあります。★2歳になっても二語文が話せない

「マンマ」「ブーブー」など、意味のある言葉がでてくるのは平均で生後11か月ごろ。「ワンワン、きた」「マンマ、ちょうだい」などの二語文で話しはじめるのは、2歳ごろです。
とはいえ、言葉の発達は非常に個人差が大きく、2歳で一語しか話せないからといって、言葉が遅れているとはかぎりません。親やまわりの人のいうことを理解し、年齢相応の遊びや生活、人とのかかわりができていればまず心配はないでしょう。
子どもの言葉を引き出し、言葉の数を豊富にするには、環境づくりが大切です。お母さんやお父さんがゆっくり話しかけてあげたり、子どもの欲求をよく聞いて、それを言葉で返すといったやりとりをたくさんしてあげましょう。子どもがなにかいう前に、子どもの身ぶりや表情から、欲求を先取りしてしまうのは考えもの。これでは子どもが言葉を話す必要がなくなってしまうからです。子どもが話しているときには、やさしく相づちを打ちながら聞いてあげましょう。話すことが楽しくなるよう、子どもの言葉をきちんと受け止めることが大切です。また、見たり、聞いたり、さわったりと、いろいろな体験をたくさんかさねることが、子どもの言葉の発達をうながします。
ちなみに、言葉の遅れが現れる原因としては、言語症(「言語症」)、精神遅滞(「精神遅滞(知的障害)」)、脳性まひ(「脳性まひ」)、自閉症(「自閉症」)、難聴(「難聴(乳幼児)」)、口唇やのど、舌などの発声器官の障害などが考えられます。疑わしいようなら、専門医に相談してみましょう。
なお、特別な病気や聴力、知能に異常がなくても、言葉が遅れる場合があります。ほかの人とのコミュニケーションがほとんどなく、母と子だけで孤立してしまう「密室型育児」や、子どもをどうしてもかわいいと思えず、子どもの行動に無関心だったり、放任したりする、冷たく接する、しばしば体罰を与え、極端な場合は虐待におよぶ、といった親の行為が引き起こす「愛情遮断症候群」などもその1つです(「愛情遮断症候群」)。
★2歳半の男児。乱暴で、友だちと仲よく遊べない
2歳児の遊びは「平行遊び」といわれ、いっけん、いっしょに遊び、同じことをしているようでも、お互いにかかわり合って遊んでいるのではありません。それぞれがひとり遊びをしています。
また、2歳児はまだまだ自分を中心に考えるころで、所有欲も強いため、おもちゃの取り合いなどですぐにけんかになってしまいます。お母さんはさりげなく見守って、大きなトラブルになる前に、静かに根気よく、いい聞かせることです。どうしてもおさまらないときには、相手のお母さんにもあやまって子どもを抱き上げ、ほかの場所に連れていって気分転換をしましょう。
子どものトラブルは、大きな危険がないかぎり、子どもたちに解決させるよう見守るのを原則にします。
★思いどおりにならないと、すぐにおこったり泣きわめく

2〜3歳代は、自己主張がはげしく、なんでも自分でやりたがり、じょうずにできなくてかんしゃくを起こしたり、お母さんの指示に対して「いや」と反抗することが多くなります。子どもが自主的に行動したがっている時期ですから、できるだけ、自分でいろいろなことをする機会を与えてあげましょう。
ただし、なんでも子どもにゆずるのもよくありません。泣きわめいたり、かんしゃくを起こしたら、まずは子どもの気持ちを聞いて受け入れてやり、そのうえでほかの方法を考えたり、なぜいけないのか、きちんと説明することが大切です。この時期では子どもも、まだ心のコントロールがきかず、「がまん」がわかる年齢でもありません。お菓子やおもちゃの売り場などで、「買って、買って」とダダをこねるようなら、そうした場所へはいかないなど、子どもにがまんをしいないですむ配慮も必要です。
どこまで、なにを許すか、親自身もわが家なりの価値観やしつけの方針をつくりあげていくときでもあります。
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