胃食道逆流(噴門弛緩症)(いしょくどうぎゃくりゅう)

どんな病気?


胃の内容物がしばしば食道や口の中に逆流する病気です。とくに乳児に多くみられます。

症状


授乳後に寝かせるとだらだらとミルクを吐きます。これが続くと、吐血(吐いたものに血が混じる)したり、体重が減少してきたりして、貧血や発育障害がでてくることがあります。
 また、呼吸がゼーゼーいう喘鳴が生じたり、慢性的なせきの原因となることもあります。

原因


食道裂孔ヘルニア(「食道裂孔ヘルニア」)をともなう場合もありますが、多くは食道と胃の境にある下部食道噴門部の括約筋が生理的に弛緩(ゆるむ)していたり、発育が十分でないため(噴門弛緩症)に起こります。慢性呼吸器症状をともなう場合は、寝ているときに胃の内容物を誤嚥(誤って気管に入る)しているケースがあり、慢性気管支炎などと診断される場合もあります。

治療


生理的な吐乳(お乳を吐く)の場合は、授乳したあと1~3時間、上体を起こしておくと自然に治ります。
 上体を起こす時間や角度を、症状をみながら約2週間ごとに調整してみましょう。
 それでも吐乳が続くときは、1回の授乳の量を少なくし、回数をふやすようにします。程度が強い場合には、胃管から栄養を補給したり、手術が行われる場合があります。
図「吐乳しやすい赤ちゃんの胃の内部」
授乳後の赤ちゃんの胃の入り口(噴門)の位置が低く、出口(幽門)の位置が高いので、吐きやすくなっている。

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