てんかん(てんかん)

どんな病気?


 脳の神経細胞に異常な興奮が生じて、運動、感覚、意識状態などに一時的な発作症状がくり返し起こる病気です。発作の状態は人によってさまざまですが、脳波を測定すると、神経細胞の異常な興奮による変化がわかります。

症状


 脳の一部だけに異常な興奮が起こる場合を部分発作と呼びます。からだの一部分がけいれんする運動発作、しびれ感や幻視・幻聴などの症状が現れる感覚発作、恐怖感や不安感を覚える精神発作、吐き気が起こったり、汗の量が多くなる自律神経発作などが起こりますが、意識状態が保たれている場合を単純部分発作、意識がなくなる場合を複雑部分発作といいます。
 異常な興奮が、脳全体の神経におよぶ場合を全般発作と呼び、瞬間的に意識を失い、一点を見つめたまま動作が止まる欠神発作、筋肉をピクピクと動かすミオクロヌス発作、意識を失って、全身にけいれんや硬直が起こり、口から唾液の泡が出て、呼吸が短時間止まったり、皮膚の色が蒼白になったりする強直間代発作などがあります。

原因


 CTやMRIなどの画像検査をしても、原因がはっきりわからない特発性てんかんと、外傷や脳腫瘍などがあって、その結果起こってくる症候性てんかんとがあります。症候性てんかんの場合は、画像による検査で病変が見つかる場合もあります。
 若い人には、比較的、特発性てんかんが多く、30歳をすぎると症候性てんかんがふえてきます。
 以上のことから、てんかんは、(1)特発性で部分発作が起こるもの、(2)特発性で全般発作が起こるもの、(3)症候性で部分発作が起こるもの、(4)症候性で全般発作が起こるもの、の4群に分けられます。女性に多いのは、特発性の全般発作で、とくに小学生の女児には、欠神発作がよくみられます。

治療


 抗てんかん剤による治療が中心です。発作の起こり方や発作を起こす脳の場所によって、薬の使用法もちがってきます。
 長期にわたる治療が必要ですが、薬によって多くの人が発作を起こさなくなります。ただし、薬をやめると再発することがあるため、一定期間、薬の服用を中止しないように指示されます。
 副作用や服用法については、医師に聞いて、十分に理解しておきましょう。

あなたへのひとこと


 発作がコントロールされていれば、食事や運動はふつうに行っても問題ありませんが、過労や睡眠不足、多量の飲酒は、発作を誘発することがあるのでひかえましょう。危険な作業、高所での作業、車の運転などはなるべく避けてください。
 これらの注意は、発作の程度や発作のタイプによっても異なりますので、医師とよく相談しておきましょう。

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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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