我が子の誕生と同時に訪れた「子宮全摘出」という残酷な事実…
私は待望の第1子を帝王切開で産みました。と同時に、子宮を全摘出しました。
帝王切開の手術が始まり、我が子の産声を聞いた途端、意識が遠のいていくのかがわかりました。「このまま目を閉じたら、もう二度と起きられないんじゃないか」と思いました。助産師さんが、かろうじて意識のあるうちに、我が子を胸元に連れてきてくれました。遠のく意識の中、我が子の温もりを感じて涙があふれました。
すると主治医が「mariさん、胎盤が剥がれないの。命の危険が迫ってるの。あなたの命を守るために子宮を取ります。いいですか?」と。数秒考えたけど意識が保てず、手術室の天井を見て涙をボロボロ流して、2回「うんうん」と頷きました。そのまま私は意識を失いました。
そして、手術は予定よりも大幅に伸び、術後に意識を取り戻した私はようやく家族の所へ…。この時の私は、子どもが生まれた喜びよりも「子宮を全摘出した」という残酷な事実に放心状態でした。そのまま運ばれていくと、私をのぞき込む主人の顔がありました。私は「ごめんね」と言い続けました。その時、主人の目にも涙が溢れているのがわかりました。私が主人の涙を見たのは、この時が初めてでした。
しばらくして我が子と対面。出産直後は意識が遠のく中での対面で、赤ちゃんの顔もよく見れなかったので、連れてこられた小さな我が子を見て涙がこぼれました。そして、管がたくさん繋がれている腕で、我が子を抱きしめました。
手術中の怖い記憶。子宮全摘出という残酷な事実。それはこれまでの私の人生で1番悲しい出来事でしたが、目の前に生まれた新しい命を抱きしめると、自然と幸せな気持ちが溢れ出てきました。
その後、主治医から子宮を摘出した状況について話がありましたが、私の胎盤は想定できないほど癒着していたそうです。事前には見つけられない癒着だったと。出血は1人の人の全身の血液がそっくり入れ替わるほどの量で、子宮全摘出しか選択肢がなく、もし自然分娩だったとしたら私の命は助からなかったそうです。
我が子は私を守るために、逆子の状態で踏ん張ってくれていました。
新しい命に感謝。繋がった命に、ただただ感謝です。
(福岡県/mari/33歳)
#妊娠37週 #初めての出産 #出産時のトラブル
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事前に見つからない、想定できないほどの癒着があったため、医師にも思いがけない展開になってしまったようですね。
子宮を摘出せざるを得なかったというのは、ママにとっても、パパにとっても本当につらかったことでしょう。しかし、赤ちゃんを抱きしめ、これからの成長を見守っていくことができるのはなにより素晴らしいことです。
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