日本脳炎(にほんのうえん)

予防する病気

 日本脳炎(「日本脳炎」)を予防します。これは、日本脳炎のウイルスをもったブタを刺したコガタアカイエカという蚊が人間を刺して感染させる脳炎です。
 東北地方以南で流行しますが、ウイルスは北海道を除く日本全土に分布しています。発病すると高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどがみられ、効果的な治療法はありません。
 東南アジアの国々でも、毎年患者が発生し、死亡したり、かかった人の50%に脳障害の後遺症がみられます。
 日本脳炎の予防接種について、厚生労働省は「積極的に勧奨しない」という勧告をだしました(2005年5月30日)。これはワクチンの接種によってADEM(急性散在性脳脊髄炎)という脳神経系の病気にかかった患者さんがでて、それとの因果関係が疑われたためです。現在では新しい日本脳炎のワクチンが開発され、国は接種の積極的な勧奨を再開しています。

ワクチンの種類


 不活化ワクチンの皮下注射を上腕にします。

理想の接種年齢


 1期として、初回接種は3歳〜4歳の期間に1〜4週間間隔で2回受け、追加接種については2回め接種を行ってから概ね1年を経過した時期に1回受けます。2期として、90歳で1回追加接種を受けます。
 蚊が多く発生するようになる夏前に接種しておきましょう。

副反応


 ごくまれに、接種のあとが赤くなったり、はれたりすることがありますが、自然に治ります。ゼラチンアレルギーも含めて、強いアレルギーがある場合は、接種前に主治医と相談します。

こんなことが気がかり


接種を見合わせた子どもはどうなるの?


  2011年5月の法改正により、4回の接種が完了していない子のうち、生年月日が「1995年6月1日〜2007年4月1日」(2013年度より1995年4月2日〜5月31日生まれも対象)の子どもに限り、救済措置として20歳未満までワクチン接種の対象年齢が拡大されました。また、2007年4月2日〜2009年10月1日生まれで、2010年3月31日以前に、第1期の接種(3回)を受ける機会を逃した人が、不足分の回数を予防接種法に基づいて接種できるようになりました。具体的な受け方については居住地の市区町村の担当窓口へ問い合わせてください。
表「予防接種のワクチンのタイプと間隔」表「予防接種のスケジュール表」

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