思春期の心配Ｑ＆Ａ(ししゅんきのしんぱいきゅうあんどえー)

Ｑ親と会話をせず、自室でゲームばかりしているのですが？

Ａ自然とふれあうなど、ゲームより楽しいことを経験させること

　世の中にこれだけゲームが浸透している現状で、頭からダメといっても、子どもが素直にやめるとは考えられません。大切なことは、ゲームよりも自然の中で遊ぶほうが、はるかに楽しいことを子どもに経験させることです。
　家族で自然の中にでかけたり、スポーツの楽しさを知れば、やがてゲーム熱も冷めることでしょう。

Ｑ親に反抗的な言葉が目立つときは？

Ａ思春期特有の現象。目に余るときは毅然とした態度で制することが大切

　思春期を迎えた子どもは、自分の心と体の変化にとまどい、その気持ちがときとして権威に対する反抗や、親への反抗となって現れます。これも大人への成長過程でみられる特徴の1つです。しかし、それが聞くにたえない暴言や、暴力に発展するなら、親は毅然とした態度で立ち向かわなければいけません。子どもは、親のそうした姿から、親が真剣に自分のことを思っていることを悟ります。妙にものわかりのよい親を演じたり、きげんをとるようなまねは、暴力的な言動・行動を助長するだけにすぎません。
　また、素行症（「素行症」）が考えられる場合には、専門施設に相談します。

Ｑ成人雑誌を見ながら、ときどき自慰行為をしているようですが？

Ａ親もかつてはそうだったことを思い出し、そっとしておく

　この時期の男子は男性ホルモンのはたらきにより、性的欲求が高まるのは自然なこと。かつては父親も体験し、そうしたことを経験しながら成長したはずです。むやみにとがめたりしないで、そっとしておくことです。
　また、性欲もある種のエネルギーですから、スポーツで体を動かし、性欲を発散させるのもよいでしょう。

Ｑ異性からの電話がひんぱん。携帯電話をほしがりはじめたが？

Ａ異性への関心は自然のなりゆき。携帯電話の利用は自己責任で

図「無題」
　男女ともに異性へのあこがれをもつのは、思春期の子どもの健康のあかしです。しかし、家族に迷惑になるほどの長電話は、共同生活のルールを乱すこととして、はっきり伝えましょう。
　携帯電話については、将来、利用料金が払えるようになってから持つとか、自分の責任で購入するなら使用を認めるなど、親子でとことん話し合い、責任の所在を決めてみてはどうでしょう。ほしがるままに買い与えることがいちばんのトラブルのもとです。