注意欠陥多動症(ちゅういけっかんたどうしょう)

どんな病気?

落ち着きのない子、つまり多動、不注意、衝動性の3つの症状がある状態をいい、小学校低学年に目立ちます。

症状


じっとしていられずに、そわそわして手足を動かし、やたらにおしゃべりで、授業中でも教室を歩き回り、机に飛びのったり、走り回ったりします(多動)。また、勉強や作業にも集中できず、順序だててものごとを考えたり、指示どおりに成しとげるのがにが手で、人の話を聞いていないようにみえます。よくものをなくしたり、歯みがきなどの日常の習慣が守れません(不注意)。さらに、順番が守れないで、人の遊びを妨害したり、人の話をさえぎったりする(衝動性)、いわゆる落ち着きのない子です。だれでも1つや2つはあてはまりますが、症状のほとんどがあてはまるようなときに、この診断名がつきます。

原因


このタイプの子どもには、未熟児、新生児仮死(「新生児仮死」)、微弱陣痛(「微弱陣痛」)など、出産時の障害が比較的多くみられます。脳になんらかの機能障害があると考えられますが、このような問題のない子にも生じます。

治療


中枢神経刺激薬のメチルフェニデート塩酸塩(コンサータ)、またはアトモキセチン塩酸塩が有効といわれますが、コンサータは登録医でないと処方してもらえません。
 薬物療法だけでなく、少人数制学級にして、興味をもちやすい教材を使うなど、子どもが注意を集中しやすいような学習環境をつくることが大切です。子どもは教師や親から多動や不注意をさんざん指摘され、情緒が不安定になっている場合が多いので、カウンセリングを行うこともあります。思春期になると、多くは落ち着きます。

家庭でのケア


「落ち着きなさい」「もっと注意深く」などとしかりがちですが、子どものようすを見守り、危険をおよぼすような行為に対してだけ、タイミングよく簡潔に制止しましょう。運動はたいへん有効なので、スポーツをやらせるのもいいでしょう。なお、自閉症(「自閉症」)、精神遅滞(「精神遅滞(知的障害)」)などでも同じような症状がみられるので、児童精神科を受診し、鑑別しましょう。

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