胆嚢炎・胆管炎(胆道炎)(たんのうえんたんかんえんたんどうえん)

どんな病気?


 胆嚢や胆管が、細菌感染によって炎症を起こす病気です。胆嚢炎と胆管炎は合併して起こることが多いことから、二つ合わせて胆道炎と呼ぶこともあります。急性と慢性があります。女性で胆石を持っている人に好発しますが、これは胆石がつまって、胆管内の胆汁の流れが悪くなると、大腸菌などの腸内細菌が逆流して、胆嚢や胆管に感染するからです。また胆管にがんがあると、やはり胆汁の流れがとどこおり、細菌感染が起こります。

症状


 急性の場合は、胆石症の症状とほぼ同じで、みぞおち、右の肋骨下、ときに右肩や背部の痛み、発熱、黄疸などがみられます。重症になると全身に細菌がまわって敗血症を起こしたり、胆嚢が化膿して破れ、腹膜炎(急性腹膜炎)を引き起こす危険もあります。慢性では、ときどき上腹部に痛みがあり、発熱がみられることがあります。

治療


 安静と絶飲食を保ち、点滴、抗生物質、痛みをやわらげたり、胆汁の流れをよくする鎮痙・鎮痛剤などを投与します。通常は数日で快方に向かいます。軽快しないときや重症のときは、胆管につまっている胆汁を排除するために、ドレナージの処置をします。これは腹部から針を挿入したり、内視鏡を使って胆汁を吸引する治療法です。これらの方法で効果が得られないときは、開腹手術を行います。
 胆嚢がんを合併することが多いので、慢性の場合は胆嚢の摘出を考慮します。

あなたへのひとこと


 症状の緩和や再発予防には、脂っぽい食事をとりすぎないこと。油、卵黄、肉などが多いファーストフードの食べすぎも注意。マヨネーズなどの脂性の調味料の使用もひかえめにします。規則正しい食生活をすること。暴飲暴食、過労、精神的ストレスも誘因になるので要注意。

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