潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)

どんな病気?


 大腸の粘膜に慢性の炎症が起こり、粘膜がただれたり潰瘍ができる病気です。ふつう、炎症は直腸に起こりますが、しだいに結腸にまで広がって、大腸全体におよぶこともあります。若い人に多くみられ、発症に免疫異常が関係しているともいわれますが、はっきりした原因は不明です。

症状


 粘液と血液の混じった便が出ます。下痢やしぶり腹(頻繁に便意を感じるのに少ししか便が出ない)、腹痛などがみられることもあります。
 症状がすすむと、粘血便が1日数回以上みられ、微熱、頻脈、食欲不振、全身倦怠などの全身症状が起こります。ときには口内炎や関節炎、慢性の皮膚炎なども起こってきます。
 一度症状がよくなったようにみえても、また症状が悪化することが多く、それをくり返す人もいれば、症状が治まらずに持続する人も。精神的ストレスがきっかけで悪化することもあります。治りにくい病気なので、消化器の専門医にかかることがたいせつです。

検査


 内視鏡検査のほかに、便の検査をして赤痢、腸結核など、ほかの病気がないことを確かめます。

治療


 症状のあるときには、おかゆ、スープ、煮魚など、やわらかい食事を心がけます。症状が強いときは入院し、静脈注射(点滴)で栄養を補給します。
 食事療法と同時に薬物療法も行われます。重症の場合には全結腸、あるいは全大腸の切除を行いますが、免疫抑制剤、ステロイドなどの薬物療法や白血球除去療法の普及で手術にいたる例は減りつつあります。人工肛門をつくらないですむ手術が普及してきました。

あなたへのひとこと


 妊娠や出産をきっかけに悪化することもあります。妊娠・出産は主治医とよく相談してのぞむことがたいせつです。

ベビカムは、赤ちゃんが欲しいと思っている人、妊娠している人、子育てをしている人、そしてその家族など、妊娠・出産・育児に関して、少しでも不安や悩みをお持ちの方々のお役に立ちたいと考えています。
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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。

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