急性胃炎(きゅうせいいえん)

●どんな病気?


 胃の粘膜がいろいろな刺激のために急性の炎症を起こした状態です。近年では、急性胃炎・急性胃潰瘍を一括して急性胃粘膜病変急性胃病変と呼ばれることもあります。

●症状


 原因が加わってから、数時間~24時間後に発症します。一般的に上腹部の不快感、吐き気などが起こりますが、ときに上腹部の激痛、嘔吐、吐血など重い症状になることもあります。

●原因


 以下のタイプに分類されます。

食事性胃炎


 熱いものや冷たいもの、アルコール、コーヒー、タバコ、暴飲暴食、早食い、空腹時に刺激物をとるなど、胃の粘膜に刺激を与える食べ物や食べ方が原因で起こります。多量に飲酒した場合は、胃の粘膜の表面の粘液がはがれ、そこからアルコールや胃酸が浸透して、炎症を起こします。コーヒーなどでは、カフェインが胃液の分泌を促進して、胃の粘膜をおかします。生の魚介類を食べて、アニサキスという寄生虫が原因で起こる胃炎(寄生虫病)もあります。

●治療


 それぞれの原因を取り除き、胃を安静に保つことが基本になります。

中毒性胃炎


 薬剤、病原菌、化学物質などの中毒によって起こります。
 薬剤の種類によっては、胃の粘膜表面にある粘液に作用して胃壁をこわしてしまい、炎症が起こります。アスピリン、インドメタシン、抗生物質、副腎皮質ホルモン剤などが知られています。
 またサルモネラ菌(おもな食中毒の原因と症状、ケアと予防のポイント)、腸炎ビブリオ菌(おもな食中毒の原因と症状、ケアと予防のポイント)、病原性大腸菌(おもな食中毒の原因と症状、ケアと予防のポイント)などに汚染された食べ物や飲料水を食べたり飲んだりすることによっても、急性の胃炎が起こります。
 化学物質では、たとえば消毒薬、農薬などを誤って飲んだりしたときに起こります。胃の粘膜が腫れて、むくみや出血をともなうはげしい炎症です。

●治療


 胃の中に残っている薬剤の吸引、胃内の洗浄、中和剤や解毒剤の胃および全身への投与が必要になります。

アレルギー性胃炎


 一定の食品に対してアレルギー反応が生じて、胃の粘膜が赤く腫れ上がったびらんを起こします。

●治療


 原因となる食品(アレルゲン)を調べ、除去することが基本です。

●あなたへのひとこと


 忙しい現代女性は暴飲暴食やタバコなどでストレスを発散することが少なくありません。
 少量の飲酒はストレスの発散に役立ちますが、多量の飲酒やタバコ、コーヒーなどはひかえめにします。

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