【ベビカム相談室】妊婦健診の結果が不安…尿糖がプラスでも大丈夫？

妊婦さんの「妊婦健診時の尿糖の値」についてのお悩み

妊娠中の女性が、妊婦健診の結果を見て不安になることは少なくありません。今回の相談者（妊娠後期・33歳女性）もその1人。

「３人目の妊娠中、安定期に入った頃から毎回尿検査の尿糖がプラスです。測る前に何も食べていなくても変わらず出て、血液検査をしたら、異常はないということでした。看護士さんには『妊娠中はよくあるから気にしなくて大丈夫』と言われましたが、なぜ食べるものに関わらず糖がでるのでしょうか？」とのこと。

妊娠中の女性の尿糖の値が高くなる理由について、産婦人科医に聞きました。

秋葉和敬先生（医療法人慈愛会 秋葉産婦人科病院 院長・産婦人科専門医）のアドバイスは…

まず「妊婦健診で行う尿検査は、妊娠経過や胎児の成長、母体に影響するトラブルのサインが出ていないかをチェックするためのものです。尿糖は妊娠糖尿病の早期発見を目的として検査しています」と秋葉先生。

ただ、尿糖がプラスだからといって、必ずしも妊娠糖尿病であるわけではなく、尿糖がプラスでも血液検査で異常がない場合は「『腎性糖尿』と診断し、特段の治療、食事制限を必要としません」とのこと。

秋葉先生によると、「妊娠中は母体の循環血液量が約1.5倍になり腎臓に負担がかかる一方で、腎臓の再吸収できる能力は妊娠前と変わらないため、吸収しきれなかった糖が尿に出やすくなります。また、ろ過後に再吸収できる量がもともと低く、尿に糖が出やすい人もいます」と、「腎性糖尿」で、妊娠中の尿検査で一時的に、あるいは毎回にわたり尿糖が陽性（プラス）となることは比較的よくみられることだそう。

相談者の場合も安定期に入ってから毎回尿糖がプラスで、血液検査では異常がないことから、「腎性糖尿」と考えられるそう。「妊婦健診の直前の食事摂取や甘い飲料を制限することで健診時の尿糖プラスを陰性化する可能性もありますが、医師から特に指示がない場合は、健診前に極端な食事制限は必要ない」とアドバイスします。

回答では、妊娠糖尿病の出産への影響や診断方法についても解説しているので、妊婦さんはぜひチェックしてくださいね！

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Q.妊婦健診の時の尿糖値について