一酸化炭素中毒
ガス・石油など暖房器具の不完全燃焼、あるいはガス漏れ事故で起こります。また一酸化炭素は、車の排気ガスにも含まれているので、エンジンをかけたまま停車していて、ガスが車内に漏れ、中毒になる事故もあります。
すぐにすること
・風通しのよいところに運び、救急車を呼びます。
図「風通しのよいところへ」
新鮮な空気を室内に入れるか、新鮮な空気を吸える場所に移動させます。
・意識があり、呼吸があれば、顔を横向きにして寝かせ、救急車を待ちます。
安全な場所に移動したあと、衣服をゆるめて、寝かせます。あお向けに寝かせると、嘔吐したとき吐いたものがのどにつまり、窒息の危険があります。
軽症の中毒でも、不快感が続けば受診します。
図「顔は横向きにして寝かせる」
嘔吐したときの窒息の危険を避けるため、顔はかならず横向きにさせます。また、保温にも気をつけ、体をあたたかくします。
・呼吸がなければ、すぐに人工呼吸をしながら救急車を待ちます。
意識がなく、呼吸が止まっている場合は、あお向けに寝かせ、気道確保(「呼吸の有無を見分ける」)をします。そのうえで人工呼吸(「人工呼吸を行う」)をし、反応がなければ心臓マッサージ(「心臓マッサージを行う」)も行います。
図「人工呼吸を行う」
安全な場所で人工呼吸をします。ガス中毒事故では、救助者が共倒れしないように気をつけます。
一酸化炭素中毒の症状レベル
早くに気がつき、換気を行えば、事故も防げます。頭痛などを見すごさないように気をつけます。
軽度
図「軽度」
頭痛や吐きけ、めまいなど。この段階で換気を行えば、意識を失って倒れることにはなりません。
中等度
図「中等度」
手足に力が入らず、意識ははっきりしているのに、動こうとしても動けなくなります。この段階で助けられれば命にかかわることはありません。
重度
図「重度」
さらに進行すると、意識がなくなり、けいれんを起こし、呼吸困難になったり、呼吸が止まってしまいます。
その他のガス中毒の場合
貯蔵庫、地下室などの密閉されたところで起きやすい二酸化炭素中毒、温泉やスキー場で起こる火山性ガス中毒などがよくありますが、処置はいずれも同じです。
すぐにすること
・助けを呼びながら、換気のよいところに運びます。
耳元で呼びかけたり、軽くほおをたたいて意識を確認します。
意識があれば、服をゆるめて保温し、救急車の到着を待ちます。
図「意識を確認する」
意識がなければ気道確保(「呼吸の有無を見分ける」)をし、呼吸もなければすぐ人工呼吸(「人工呼吸を行う」)をします。
ここに注意!
★助ける人が中毒になる二次災害を防ぐことが大事ですから、ガスが充満していたら、いきなり室内に入らないように。ぬれたタオルなどで口や鼻をおおって部屋に入るといいでしょう。
★ガスが充満していると、火花で爆発の危険があります。換気をしようと、換気扇をつけたり、電気のスイッチを入れないように注意します。
★いったん意識が回復してだいじょうぶそうでも、かならず医療機関を受診しておいたほうが安心です。
★日常的な気づかいで予防できます。日ごろから換気に気をつける習慣をつけます。暖房器具や調理ガス器具の点検をしっかりしておくこと、また短時間でも暖房をつけたままで子どもを残して外出しないことなどが大事です。
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掲載された情報を参考に、気になる症状などがあれば、必ず医師の診断を受けるようにしてください。