予防する病気

おたふくかぜ(「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎・ムンプス)」)を予防します。おたふくかぜは、ムンプスウイルスの感染によって起こり、感染力が強く、4年~4年半のサイクルで流行をくり返します。耳の下とあごの下がはれて痛むのが特徴です。
軽くすむことが多いのですが、100人に2人くらいは、ウイルスが、脳を包んでいる髄膜に侵入して無菌性髄膜炎(「髄膜炎」「無菌性髄膜炎」)を合併します。この病気は高熱、頭痛、嘔吐などがみられ、重症例では死亡したり、知能障害の後遺症を残すこともあります。まれに難聴(「難聴(乳幼児の難聴)」)になることもあります。思春期以降にかかると、男児は睾丸炎、女児は卵巣炎を起こすこともあります。
ワクチンの種類
生ワクチンの皮下注射を腕にします。
理想の接種年齢
1歳以降に1回、3歳以降に2回目を接種することで、しっかり免疫がつきます。1歳台でおたふくかぜにかかることは少なく、2~3歳以降にかかりやすくなるので、この時期の接種がめやすです。1歳になったら、MRの次、もしくはMRと同時に接種してもよいでしょう。
おたふくかぜは、似たような病気がいくつかあるので、かかったと思っていても、思いちがいのことがよくあります。
一度かかったと思っている人も、念のため小児科医に相談してみましょう。
副反応
接種後2~3週間後に耳の下がはれて、軽いおたふくかぜの症状がみられることがありますが、1~3日ではれが引いて、自然に治ります。
無菌性髄膜炎は1000人から数万人に1人程度みられます。これは、自然感染で合併症として起こる100人に2人の割合と比較すると、大幅に少なく、病気の症状も軽いので、後遺症の心配はまずありません。
こんなことが気がかり
おたふくかぜにかかると不妊になるので接種を受けたほうがいい?
思春期以降にかかると、男の子は睾丸炎を、女の子は卵巣炎を起こすことがありますが、どちらもそれが原因で不妊になる心配はまずありません。しかし男の子は睾丸がひどくはれて痛み、つらい思いをします。なお、自然感染して発病すると、特効薬もなく、死亡したり重い後遺症を残すおそれがあります。男女とも予防接種を受けてほしいものです。


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