女性ホルモンの不思議なはたらき(じょせいほるもんのふしぎなはたらき)

 「女性ホルモン」ということばをよく耳にしますが、その役割については、あまり知られていません。でも、女性の健康が保たれるのも、毎月、月経が起こるのも、妊娠して出産することができるのも、すべて女性ホルモンのおかげなのです。

女性ホルモンが支配する女性の一生


 ホルモンとは、からだの状態を一定に保つはたらきをしている物質です。ホルモンは、脳の視床下部や下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、膵臓、そして女性なら卵巣、男性なら精巣(睾丸)などから分泌され、血液の流れに乗って全身をめぐり、内臓や組織のはたらきを促進したり抑制したりしています。
 このように分泌されるホルモンは、40種類以上にもおよびますが、女性のからだは、卵巣から分泌される女性ホルモン、つまりエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)によってコントロールされています。
 もともと、人間は男女ともみな平等に、お母さんのへその緒を通じて、女性ホルモンを受けついで生まれてきますが、誕生後、数日のうちに女性ホルモンは消えていきます。しかし女性の場合は、8~9歳ごろから自分のからだの中で女性ホルモンと呼ばれる、性ステロイドホルモンを分泌するようになります。それがエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)です。
 女性ホルモンは、からだの成長とともに分泌が促進されます。エストロゲンの分泌がさかんな時期は、ふくよかな女性らしいからだが保たれ、またプロゲステロンの分泌とともに、妊娠に必要なからだの環境が整います。
 また、エストロゲンはコレステロールの増加を抑えて動脈硬化を防いだり、骨にカルシウムを蓄積して、骨をじょうぶにする役割もあります。
 ところが、加齢などにより卵巣機能が衰え、エストロゲンの分泌が低下すると、イライラやからだのほてりといった更年期症状や、高血圧などの生活習慣病、骨粗鬆症などで悩む女性がふえてきます。女性ホルモンは女性の一生を支配しているのです。

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