過剰な防御反応が、発生の原因
花粉症は、スギやヒノキなどの花粉をアレルゲンとする季節性のアレルギー症状です。
からだが花粉を「自己ではないもの(非自己)」として認知すると、これに対して抗体をつくります。
ここに花粉が再び入ってくると、抗原抗体反応が起き、この反応が刺激となってヒスタミンなどの化学物質が放出されます。その結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといったアレルギー症状がもたらされるのです。
アレルギー体質の人がかかりやすいといわれていますが、アレルギー体質の人がかならず花粉症になるわけではありません。
いま症状がなくても将来、発症することも
去年までなんともなかったのに、急に花粉症になったという人もいるでしょう。自分は花粉症とは縁がないと思っている人も、いつ花粉症になるかわかりません。というのも、コップに水がたまるとあふれ出るように、一定量以上の抗体がつくられると症状がでてくるからです。ですから花粉症になっていない人も、いまはコップからあふれ出していないだけかもしれません。ゆだん大敵です。
シーズン前に薬を処方してもらいます
はじめて花粉症になった年は、抗ヒスタミン剤などで対症療法を行うしかありませんが、つぎの年からは、花粉が飛びはじめる2週間前ごろから、抗アレルギー剤を飲んで、症状を軽くするという方法があります。
また、時間はかかりますが、原因となる抗体に対する過敏性を低下させて、アレルギー反応を起こさないようなからだにつくり変える、減感作療法という方法もあります。
花粉症の起こるメカニズム
●原因物質
日本に多いのはスギ花粉や、イネ科の植物の花粉。
●花粉を吸い込む
とくに2月から4月にかけて、スギ花粉やイネの花粉が大量に飛び、それを鼻から吸い込みます。
●抗体がつくられる
花粉を異物(抗原)として免疫反応が起こり、抗体がふえます(抗原抗体反応)。
●血管や神経を刺激
抗原抗体反応が血管や神経を刺激して、粘膜にある肥満細胞からヒスタミンなどの刺激物質を放出。目のかゆみや鼻汁の分泌などのアレルギー症状を引き起こします。
花粉症についてもっと知る
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